ハードウェア

3Dプリンターで部品を自作して実弾が発射可能なライフルを組み立てる方法


3Dプリンターを使って部品を自作、オリジナルのライフルを組み立てて実際に射撃を行うまでの課程をアメリカ人男性が自身のブログで公開しています。

AR10 Lower assembled | Ambulatory Armament Depot

自作のライフルパーツに関連する最初の投稿では「AR10のローワーレシーバーの組み立てに(ほぼ)成功したよ」という文章と共に3Dプリンターで成形した直後の部品の写真が掲載されています。なお、ローワーレシーバーとは弾倉や引き金、銃床などを取り付ける部品のことです。


仕上げを行い既製品のグリップを取り付けると以下の通り。


Bored | Ambulatory Armament Depot

次の投稿ではプリンターを使って部品を成形している様子をムービーで撮影してアップしています。ブログの本文には「たいくつしのぎにやってるんだ」的な文章が書かれていますが、その割に作業が本格的過ぎ。

Ar10 print - YouTube


AR10 Lower V2 | Ambulatory Armament Depot

部品の反りなどを改善したローワーレシーバーと別売りの別途購入した既製品のマガジンを組み合わせた写真は以下の通り。


バッファーチューブ(ストックチューブ)と呼ばれるライフルの後方にある銃床などを取り付ける部分とつながるパーツはこうなっています。


部品の反りを解消するために表面積を広げた、というのがこの部分。現状でも写真右下、弾倉を差し込む部分を見ると少しパーツがたわんでいるのが確認できますが、次のバージョンではこの辺りの改善にも取り組みたいとのこと。


AR-15 lower failure, new spools. | Ambulatory Armament Depot

3Dプリンターでは成形不可能な銃口や撃鉄などの部品を取り出すため別途用意されたライフル。


後は部品を組み合わせるだけ、という状態だった様ですがバッファーチューブを取り付ける部分が破損するアクシデントが発生。


AR-15 Two-part lower | Ambulatory Armament Depot

先の破損の問題を解決するためにローワーレシーバーを2分割する設計に変更。以下が新しくなった部品の1つ。


バッファーチューブと接続するとこんな感じ。


AR-15 Grip and Stock in Print | Ambulatory Armament Depot

もう1つの部品はこうなっています。


2つを並べると以下の通り。


写真下側にある「初期バージョン」と上側にある「分割バージョン」を比べた写真はこんな感じ。


AR-15 Assembled | Ambulatory Armament Depot

自作の部品と先に購入しておいた市販部品を組み合わせるとオリジナルのライフルが完成。


3Dプリンターで成形したローワーレシーバーと自作ストックをアップで見た所。


作者が飼っているというネコと大きさを比較した写真は以下の通り。撃ち殺した獲物ではありません。


AR-15 Firing Video | Ambulatory Armament Depot

完成したライフルを射撃場で実際に撃っているムービーは以下で見られます。

Firing rifle with printed lower - YouTube


というわけで、弾丸、弾倉、アッパーレシーバーは市販品から取り出したものを使用していますが、射撃時の安定性に影響するグリップや銃床は完全自作。映像を見るかぎりでは実用レベルの仕上がりになっているようなので、自分の体格に合わせたカスタムパーツを作る手段として3Dプリンターが広く用いられる時代が割と早くに訪れるかもしれません。

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in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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