取材

アフリカで欠かせない瓶のコカ・コーラに戸惑うことのない取扱方法


こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。アフリカの走行で欠かせなかったのがコカ・コーラでした。どこの国のどんな場所にも置いてあり、かつ値段も手ごろです。コカ・コーラを飲むことは、大変なアフリカの旅を潤すささやかな楽しみの一つでした。アリカでは瓶のコカ・コーラが主流で、缶のコカ・コーラは高級品。そんなアフリカであふれる瓶のコカ・コーラにおいて、覚えていても損はない情報をまとめてみました。加えて、アフリカでも吹き荒れるコカ・コーラの優れた広告は一見の価値ありです。ケープタウンには信じられない巨大モニュメントがおいてありました。

◆値段がわかりません
セネガルやマリ、カメルーンやコンゴ共和国といったユーロと等価のセーファー圏やタンザニア、ケニアといった経済のしっかりした国では値段は落ち着いていますが、ギニア、シエラレオネ、マラウイといったインフレーションが起きている国は値段がはっきりとしませんでした。店には値段の書かれたコカ・コーラのポスターがあるのですが実際は一致しません。お金の価値が下がっているから、値段を変えないといけないのです。店によって幅が出てくるので、大まかな目安をつけてみました。

各国でよく飲んでいたものをまとめてみると、こうなりました。
モロッコ:1リットル=6MAD(約62円)
モーリタニア:300ml=100MRO(約30円)
セネガル:300ml=250CFA(約45円)
ギニア:300ml=3500GNF(約31円)
シエラレオネ:300ml=1500SSL(約28円)
マリ:300ml=225CFA(約40円)
ガーナ:300ml=0.7GHC(約38円)
ベナン:600ml=450CFA(約81円)
ナイジェリア:500ml=70NGN(約37円)
カメルーン:600ml=400CFA(約68円)
ガボン:600ml=500CFA(約85円)
ケニア:500ml=40KES(約31円)
ウガンダ:300ml=1000UGS(約28円)
ルワンダ:300ml=250RWF(約34円)
タンザニア:350ml=50TZS(約25円)
モザンビーク:300ml=15MZN(約43円)
ジンバブエ:300ml=0.5USD(約40円)
ザンビア:300ml=3000ZMK(約51円)
ボツワナ:300ml=4BWP(約47円)
南アフリカ:300ml=5.5ZAR(約60円)

やはり、ギニア、シエラレオネはインフレーションが進んでいるので安いです。カメルーン、ガボンといった中央アフリカは600mlボトルが主流。ケニア、ウガンダ、タンザニアといった東部アフリカは30円前後、モザンビークから南アフリカまでの南部アフリカは50円前後となっています。

モロッコの1リットルサイズはお買い得。


西アフリカのトーゴでも瓶のコカ・コーラ。


カメルーンの瓶のコカ・コーラは600mlサイズ。


経済崩壊をおこして、現在は米ドルが流通しているジンバブエの瓶のコカ・コーラは50セント、1ドル以下のコインの流通が悪いので2つ買って1ドル札が払える値段設定になっています。


タンザニアは基本350mlサイズ。普通より50ml多くて値段は他と変わらないのでちょっとお得です。


ブラックマーケットが発生していたマラウイでは、60MWK(マラウイクワチャ)~100MWKと、場所によって値段に大きな幅がありました。


◆瓶のリサイクル
瓶ジュースはお店の財産でリサイクルされているので、商店などで飲む場合は「ここで飲むから」と伝えておくと、お互いにデポジットの心配をしなくていいです。デポジットを払えば持って帰れそうですが、煩わしいのでたいていその場で飲んでいました。

ルワンダの商店では瓶のコカ・コーラを飲みながら、軽食を食べることができます。商店内に机と椅子があるので、ただジュースを飲むだけでも落ち着きました。


◆ペプシコーラの進出
ペプシコーラが進出しているガーナ、ナイジェリア、ザンビア、タンザニアなどでは価格競争が起きていて、コカ・コーラしかない国よりは安くなっていました。ペプシコーラはコカ・コーラより安い価格を設定して世界中でコカ・コーラと競争を繰り広げています。コカ・コーラにペプシコーラ、スプライトにセブンアップ、ファンタにミリンダとラインナップは共通です。

ザンビアで瓶のコカ・コーラは300mlですが、同じ値段の瓶のペプシコーラは350mlのものがありました。


◆栓抜きの携帯
たいていのお店に栓抜きがあります。なくても、釘が打ってある手製の栓抜きで開けます。それすらなくても、机の角で開けます。それが無理なら、瓶と瓶を交差させて開けます。さらには、歯で開けている人も見かけました。栓抜きがあった方が便利なのは間違いありません。宿にバーやレストランが併設されていたら、部屋に持ち込んで好きなときに飲めますしね。自分はビクトリノクスのマルチツールを使っています。

◆瓶なのに閉める事ができる
ナミビア、南アフリカの500mlの瓶のコカ・コーラにはプラスティックの蓋がついていて開け閉めが自由にできます。この蓋はペットボトルと同じ形です。南アフリカではリサイクルはしっかりしているので瓶のコカ・コーラを持ち歩いても返却すればデポジットが返ってきました。購入したお店と同じでなくてもいいようです。ジンバブエでは1.5リットルの瓶のコカ・コーラの蓋がプラスティックでした。これだと飲み干す必要もなく、冷蔵庫で保管ができます。うまいやり方だと感心しました。その上、リサイクルで環境にも優しいんですから。

ナミビアの500mlの瓶のコカ・コーラ。


ペットボトルと同じ形の蓋。開け閉めができます。


こちらは南アフリカの瓶のコカ・コーラ500ml。ナミビアと同じものでしょうか?


ジンバブエでみかけた1.5リットルサイズの瓶ジュース。この蓋も開け閉めができます。


◆広告をガンガン出している
コカ・コーラといえば圧倒的なブランド力をもって世界中で販売されています。そのブランドを支えるのが、趣向をこらした広告ではないでしょうか。日本でも流れてくるたくさんのコカ・コーラのCMは、みなさんの記憶に残っているでしょう。それはアフリカでも同じでした。コカ・コーラの置いてある商店には目立った看板とポスターがあって、目を惹きます。そして、街中ではたくさんの屋外広告もみかけました。

モロッコの広告はアラビア文字でお月様。暑い地域となるアラブの世界では昼の太陽ではなくて、夜の月が好まれています。


ガンビアの広告は「Aaahh」と叫びたくなるほど。暑い暑い中で冷えたコカ・コーラを一気に飲んだ後のイメージが浮かびます。


ナイジェリア料理と一緒に飲みたいコカ・コーラ。食堂の前にポスターが貼られていました。


ケニアの首都であるNirobi(ナイロビ)の国際空港に到着したら、このコカ・コーラの広告が飛び込んできます。


同じくケニアですが、このコカ・コーラの広告が一番好きです。思わずうっとりとしてしまいます。


ルワンダの首都Kigali(キガリ)でみかけた音楽を聴きながら片手にコカ・コーラをもった女性の広告。明るいアフリカのイメージが出ていて、心も弾みます。


こちらもKigaliで、コップに注がれたコカ・コーラが人の形となって踊りだしていました。


タンザニアは赤い背景ではありませんでした。女性が片手に瓶のコカ・コーラを持っています。


モザンビークで見かけるコカ・コーラの広告はポルトガル語です。


「WELCOME TO ZAMBIA」とザンビアに入ったらすぐに掲げられていた看板。


ザンビアの首都Lusaka(ルサカ)にあった広告は「refresing」と爽やかでした。


「Welcome to Windhoek」とナミビアの首都Windhoek(ウイントフック)到着をお出迎えです。


◆巨大モニュメント
南アフリカに入ってからもコカ・コーラの広告を探していたけれどみつかりません。ここにはあるだろうと期待していたCape Town(ケープタウン)にも見当たらない?……と思っていたら海辺の商業地区にありました。これは巨大でした。

まるでロボットのように動き出しそうな巨大モニュメント。これはコカ・コーラのケースとパレットで作られています。


近くから撮った全体像。


角度を変えて見上げてみます。


このように瓶ジュースのケースを一つ一つ積み重ねられていました。結合にはタイラップを使っています。


椅子にあたる部分はパレットになっていました。


脇の部分はパレットとケースが組み合わされています。


「Reduced(削減)、Reused(再使用)、Recycled(再利用)」を啓発するモニュメントになっていました。南アフリカでは瓶だけではなく、ペットボトルも再使用されています。このペットボトルは再使用を前提ですので、普通のペットボトルより丈夫です。


大きな背中の後ろ姿。


海面にも映る巨大なモニュメント。


これはテーブルマウンテンと一緒に撮って欲しいということですね。素敵な広告になっています。


暑い暑い中は走り疲れた後に、クイーッと飲み干す冷えた瓶コーラは最高です。アフリカでも、コカ・コーラは身近の物でした。世界中でグローバル化が進む中、コカ・コーラの戦略に抜かりはありません。

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
)

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in 取材,   , Posted by logc_nt

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