トーマス・エジソンが応募者に解かせた採用試験の内容とは
by Z17R0
トーマス・エジソンは人材募集に応じてやって来た人たちに自ら面接をしていましたが、最初にエジソンのもとで働くことになった人たちの知識レベルの低さにがく然として、以後の応募者に対してはまず150問の筆記試験を行ったそうです。
このテストは、就職するからにはエジソンに匹敵するレベルの知識(一般常識)は持っておいてもらわなければ困るということで実施されたもので、エジソンは内容を報道機関などには口外しませんでしたが、テストに受からなかった人が覚えていた内容などから、一部が語り継がれています。
Thomas Edison’s Eccentric Job Interview Questions — A Cheat Sheet - Mental Floss
この試験で150問中90%を解いた人間が採用されたとのことで、テストを受けた500人中通過できたのは35人だけだったそうです。
問題をまとめて記載したあとに簡単に解答を書いておくので、自力で解きたいという人はうまくスクロールさせてください。
Q1:フランシス・マリオンとは誰か?
Q2:ボルガ川はどこにあるか?
Q3:誰が対数を発明したか?
Q4:アエネーイス(The Aeneid)の最初の1行は?
Q5:大戦中、チリは連合国に何を輸出していたか?(注:このテストは1920年代のものなので、大戦とは第1次世界大戦を指す)
Q6:イエス・キリストが生まれたときのローマ皇帝は誰か?(この質問は家具職人に対して課された)
Q7:サルガッソー海はどこにあるか?
Q8:真鍮は何でできているか?
Q9:レオニダスとは誰か?
Q10:X線を発見したのは誰か?
Q11:シェラックはどこで手に入るか?
Q12:ベッセマーとは誰か、そして何をしたか?
以下が上記の問題への解答例です。
A1:アメリカ独立戦争の際に独立側に立って戦った軍人。ゲリラ戦の父としても知られる。
A2:ロシア。ヨーロッパ最長の川でもある。
A3:スコットランドの数学者、ジョン・ネイピア。
A4:Arma virumque cano~(英語では「I sing of arms and of a man」など)
A5:硝酸ナトリウム(チリ硝石)。黒色火薬の原料として用いられた。
A6:キリストが生まれたのは紀元前4年頃といわれているので、アウグストゥス(紀元前27年~紀元14年に在位)。ちなみに、キリストが死んだのは紀元30年ごろで、皇帝はアウグストゥスの後を継いだティベリウス(在位:紀元14年~紀元37年)のころ。
A7:北大西洋、バミューダ海のあたり。
A8:亜鉛と銅の合金。
A9:スパルタの王。テルモピュライの戦いでわずかなスパルタ軍を率いてペルシア軍と戦い戦死。ペルシア軍は甚大な被害を受けた。
A10:ドイツの物理学者、ヴィルヘルム・レントゲン。この発見の功績で第1回ノーベル物理学賞を受賞した。なお、このころ他にもクルックス管を使って同様の発見をした物理学者は複数おり、エジソンのライバルであるニコラ・テスラや、エジソン自身も含まれていた。
A11:ラックカイガラムシが分泌する。ちなみにシェラックはニスやワックス、コーティング剤として使われるもの。
A12:ヘンリー・ベッセマーはイングランドの発明家で、鋼の製錬方法を発明した。ベッセマーの発明により、鋼が大量生産できるようになった。
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