ぬるぬるの粘液スライム攻撃で深海魚ヌタウナギがサメを撃退するムービー
ウナギのような姿をしながらもウナギとはあんまり関係のないヌタウナギ。その名前の「ヌタ」とは皮膚を覆っている粘液に由来しますが、この粘液はヌタウナギにとっては最強の防御でもあり、サメですら攻撃を諦めてしまうほどです。
こちらが実際にサメに襲われているムービー。
Attacking Shark Gagged by Slime - YouTube
ウェリントンにあるMuseum of New Zealand Te Papa Tongarewaが取材に協力しています。
水中カメラの先にヌタウナギを集めるためのエサ袋がついています。
水深671mの地点でカメラがヌタウナギを捉えました。
そのヌタウナギにゆっくり近づいてくるサメ。
一気に噛みつきます。
食べてしまうかと思いきや「オエッ」という感じで吐き出しました。口の周りがぼんやり濁っているのはサメが激しく逃げたのでブレたのも多少ありますが、ヌタウナギの粘液がスライム状になってへばりついているから。
諦めて去って行くサメ、口から体の下の方にかけて不透明なものがくっついたままです。
こちらはズームアップしたもの。噛みつかれた瞬間、ヌタウナギがその周辺から粘液を分泌。
そしてやられてしまったサメ。この粘液はなかなか取ることができず、場合によってはエラに詰まって死んでしまうことも。
別のポイントでの撮影、また犠牲となる魚が左からやってきました。
小さなヌタウナギを丸呑み。
「うへぇっ!?」と、あっという間に吐き出しました。
諦めて泳ぎ去っていきますが、口の中に粘液が残ってしまうので、このあとが大変。
こちらはバンクーバーの水族館で、手でヌタウナギを捕まえるムービー。粘液がどのようなものなのかが非常によく分かります。
Hagfish Slime - YouTube
水槽の底に鎮座するヌタウナギ。
つんつん
すでに右手で捕まえている頭のあたりが濁っています。これが粘液。
にゅるり
水中から取り出すことに成功。スーパースローカメラで捉えた映像みたいになってますが、捕まえたヌタウナギの周りを水が流れ落ちる瞬間ではなく、ヌタウナギの粘液まみれ。
でろりん
ヌタウナギなしでもこんな感じに……
ねっとり……この粘液、何かに活用できないかと研究が進められているそうです。
ちなみに姿は非常に悪く、この粘液で周りを汚すことから漁師にも嫌われているというヌタウナギですが、食べることは可能。韓国ではよく食用に供されるほか、皮も利用されているとのこと。下記サイトではヌタウナギの唐揚げを作っています。
お魚料理 - 深海魚を食べてみた | ヌタウナギ -〔NET de 水族館〕
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