CMソングを鉄道の発車メロディに、新たな広告媒体の展開がスタート
電車の発車時に流れる発車メロディを広告に利用し、CMで流れている音楽などを流す取り組みが開始されます。
~交通広告の新しいスタイル~
発車メロディをお馴染みの企業CMに「発車メロディ deプロモ」を共同開発
テレビなどで流れている企業のCM音楽を、駅の発車メロディとして利用する取り組みが発表されました。ゼンリンプロモとスイッチが共同開発した「発車メロディ deプロモ」というシステムを利用して、発車メロディの変更を行うとのこと。乗客へのお知らせの機能を担保した上で、著作権管理や駅の音響システムに関する処理方式やアプリケーション等をまとめており、特許出願中だということです。
一部の駅ではその地に縁のある音楽を採用した特別な発車メロディを流しているところもあります。高田馬場駅はアトムが作られた科学省の所在地であること、また手塚プロダクションの所在地も高田馬場であることから、「鉄腕アトム」のメロディが流れます。
山手線 高田馬場駅 - YouTube
恵比寿駅近くにはかつてサッポロビール恵比寿工場がありました(現在は恵比寿ガーデンプレイスになっている)。そんな縁もあって、サッポロビールの主力銘柄「EBISU」のCMソングが流れています。この軽快な音楽は映画「第三の男」のテーマ曲でもあります。
山手線 恵比寿駅 - YouTube
蒲田駅では発車のたびに「蒲田行進曲」が演奏されます。
蒲田駅 発車メロディ - YouTube
今回の発表についてゼンリンプロモの広報担当者に問い合わせてみました。「発車メロディ deプロモ」のリリースはシステムの発表という意味合いだけではなく、すでに2つの駅のメロディを変更する企画が進行中とのこと。
対象はどちらも関東の鉄道会社で、2月ごろには関東近郊の駅の発車メロディを、ある企業のCM音楽に変更するという段取りで動いているそうです。JRや東京メトロのような大規模路線での導入も検討されているものの、まだ枠組みを作っている段階。そのため、初期は私鉄を中心に展開していくそうです。
この発車メロディ広告は、「地域に愛される駅の特色づくり」を念頭に、変更したメロディを長期間利用することを前提に企画が進められています。そのため、横浜ベイスターズの買収騒動のように勢いのある企業が突然参入してくるということはなく、老舗企業のメロディへを使うことが多くなる見通しだということです。
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