地デジでも美肌を実現、フルHD以上の映像でもレタッチ可能になる新技術
2011年7月24日に地上アナログ放送が終了し、震災の影響を受けた一部地域を除いて地上デジタル放送に移行するのも目前となっていますが、地上デジタル放送の解像度を上回る4K(4096×2160)という超高解像度の動画を、リサイズなしでレタッチする技術が日本で開発されました。これを使えば、動画に映し出されている俳優・アイドルなどの肌や顔つきなどを美しく、かつ自然な質感で修正することが可能となります。
foton inc. Official Blog | フォートン ブログ
この技術を開発したのは、広告などに使われる写真のフォトレタッチを専門としている日本の企業「foton(フォートン)」で、「これまでの動画レタッチで使用されてきたプラグインやフィルターワークによる「ボカすことを前提」とした技術ではなく、今まで、私たちがあたりまえとしてきた「素材の質感を活かした、肌のキメを活かした」本物の動画のレタッチ技術を開発できないか?」という理念のもと開発され、構想から10年以上が経過した今、ようやく完成にこぎつけたものだということです。
4Kがどれくらい高解像度なのかということを示すため、フルHD(1920×1080)とSD(720×540)と比較したイメージ。
まずはPhotoshopを用いた写真のレタッチと同様のレタッチ作業を施します。
左頬などに目立つそばかすを一気に消してしまいます。
肌のトーンを細かく整え、背景ごと色調を変更。
頬のラインを少し削ってほっそりさせます。
瞳の色や形などをもろもろ調整。
レタッチ完成。左が修正後、右が修正前。モデルが美人なのでさほど気になりませんが、よく見るとやはり肌のなめらかさや目元のくまなどがすっきりしています。
このレタッチ技術だけでも十分すごいのですが、これとまったく同じ修正を施したムービーでも、まったく画像が乱れることなく女性がまばたきをしたり、顔の向きを変えたりしています。左がムービー、右がスチル(写真)。元素材は一部HDで収録されたものを含む、REDONE Mysterium-Xセンサー版で撮影された4Kデータで、4Kデータを縮小や圧縮せずにレタッチワークを行っています。
修正を施した状態で女性が動く様子は下記のムービーで見ることができます。4Kの動画はYouTubeにアップロード不可なので、最高画質はフルHDとなっていますが、その威力は十分伝わって来ます。
?4K movie / Beauty retouch?? - YouTube
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