天才レオナルド・ダ・ヴィンチが遺した発明スケッチを立体化、「エアリアルスクリュー」や「アーマードカー」が塗装済みキットに
「最後の晩餐」や「モナ・リザ」といった世界的に有名な絵画の作者であるレオナルド・ダ・ヴィンチは彫刻、建築、土木、人体などの科学技術に通じていたこともよく知られています。また、科学者、発明家として多種多様な発明のスケッチを世に遺しましたが、それらを元にして立体化し、塗装済みのプラモデルにしたシリーズが第50回静岡ホビーショーの童友社ブースで展示されていました。
ヘリコプターや装甲車をはじめ、どの発明も今から500年ほど前に考えられたとは到底思えないほどに現実的でいながらも、見ているだけでワクワクするような夢も併せ持っているので、プラモデルには一切興味が無いという人でも一見の価値があるシリーズとなっています。
レオナルド・ダ・ヴィンチの発明は以下から。童友社 WEBSITE
http://www.doyusha-model.com/
第50回静岡ホビーショーの童友社ブース。
妙に茶色い木目調のプラモデルが密集しているところがレオナルド・ダ・ヴィンチのコーナーです。
発明は全部で10種類あります。
これは「メカニカルドラム(自動演奏太鼓)」。持ち手を引いて車輪を回転させることで左右のドラムを回し、差し込んである杭で10本のドラムスティックを弾いて太鼓を叩き演奏できるという仕組みだそうです。全長は25センチ。
次は「エアリアルスクリュー(空気スクリュー)」。大きなスクリューによって空気を圧縮し、かき分けることで上昇するという考え方とのこと。全長は18センチです。
4人の成人男性がスクリューを回しています。
そして「アーマードカー(装甲車)」。カメの甲羅のような装甲で敵の攻撃を跳ね返し、大砲を360°全方位に配置することで敵を威嚇できるというアイデアでしたが、動力源が足りず、実際の戦場に投入されることは無かったそうです。全長は17センチ。
今度は「パドルボート(外輪船)」。河川の交通手段として考案され、流れに逆らうための推進力には水車羽(外輪)を採用しています。水車羽は箱形ギアやペダルを使って動かすとのこと。全長20.5センチ。
続いて「カタパルト(投石機)」。当時既に存在していた兵器にバネ仕掛けを組み込んで改良したという発明で、全長は33センチです。
次は「セルフ プロペラ カート(自走車)」。逆回転をする2つの歯車と渦状のバネや、発進時に一気にバネが戻らないようにするために時計の内部に似た構造をしている事など、さまざまな知恵が組み込まれているとのこと。全長16.5センチ。
これは「スウィング ブリッジ(旋回橋)」。岸辺に支柱や滑車などを備え、そこを起点にして橋を旋回させるという構造になっています。河川を行く船と橋を歩く人の両方の利便性を考えたアイデアです。また、橋を外すことで敵の進軍を食い止めることもできます。全長25センチ。
「マルチバレルド キャノン(マシンガン)」。このマシンガンは、銃身の角度調整のための仕組みが搭載されており、移動を楽にし、方向を素早く変えるための大きな車輪が付いています。全長は26センチ。
そして「プリンティングプレス(印刷機)」。当時は活版印刷技術が発明されて間もないころでしたが、作業を自動化させて安全性も向上させるために、ウォームギアと歯車に直結したレバーを操作することで紙を乗せた台を動かし、版を強く押し付けて印刷するという仕組みを生み出しました。全長は19センチとなっています。
最後は「ボンバード(回転式大砲)」。砲弾はさく裂弾となっており、無数の散弾が飛び散ります。大砲の土台は固定式で、重量感のある砲身は角度調節ギアとねじで調節することで上下の角度変更が可能。全長は16センチです。
なお、以上の商品「レオナルド・ダ・ヴィンチ シリーズ」はすべて2500円となっています。
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