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映画「ソーシャル・ネットワーク」の主役、Facebookの若きCEOマーク・ザッカーバーグの貴重な日本語訳付きインタビュー映像


約5億人(間もなく6億人)の利用者数を誇る世界最大のSNS「Facebook」のCEOであり、2010年にフォーブスが発表した「世界で最も若い10人の億万長者」の第1位に当時25歳の最年少でランクインし、推定総資産額約40億ドル(約3304億円)のとんでもないプログラマー、それがマーク・ザッカーバーグ氏です。

現在公開中の映画「ソーシャル・ネットワーク」はこのFacebookの創設初期のエピソードをある程度事実に基づいて映画化したものとなってはいるものの、やはりそこは映画、いろいろとおもしろおかしく誇張している部分や、事実とは異なる部分も多々あります。

そこで、実際にFacebookの若きCEOマーク・ザッカーバーグとはどのような人物なのか、海外では多数のインタビューが行われているのですが日本では少ないため、その貴重な日本語訳付きインタビュー映像を見てみましょう。再生は以下から。
まず、映画の予告編はこちら。

YouTube - 2011/1/15公開『ソーシャル・ネットワーク』予告編 "The Social Network" JP trailer


そして以下がリアルのマーク・ザッカーバーグ氏。

YouTube - フェイスブックの若きCEO マーク・ザッカーバーグ.


上記インタビュームービーで出てくるプライバシー問題というのは、いわゆる「Beacon問題」というやつで、「Beaconって何?」という点については、以下の記事を読むとわかります。


Facebookが火曜発表と噂の「Project Beacon」とは? 取材の中締め

Facebookがオンライン・ブランド広告を変える

要するに自分が買ったものの情報がだだ漏れで公開されたり、それをもとにして広告が表示されたり、一応設定で変更可能とは言え、初期設定では全公開状態でなおかつ変更設定ウインドウも数秒で消えるというとんでもない仕様であったため、ユーザーから猛反発を食らって広告主も逃げだし、方針を撤回せざるを得なくなった、というわけです。

Facebook Beaconのプライバシー騒動で逃げ出す広告パートナーも - ITmedia News

 ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の米Facebookが先ごろ発表した新たな広告システム「Beacon」は、何千人ものユーザーの怒りを買った。Beaconシステムでは、友人に知られたくない情報まで公開されてしまうケースがあったからだ。

今でこそ世界最大のSNSになっているFacebookですが、決して成功ばかりではない、ということです。

また、マーク・ザッカーバーグ氏は「まだ製品プログラムのコーディングをしているらしい?!」と書かれることがあることからも、今なおおそらく最前線である程度のプログラミングをしているらしく、事実、映画ではFacebookのことメインでしか描かれていませんが、フリーソフトも開発していたようです。

Facebook創業者、マーク・ザッカーバーグってどんな人?(前編) - CNET Japan

Mark Zuckerberg氏は、1984年生まれ、New York郊外に位置するDobuus Ferryという町で育った。Time誌「Person of the Year」の記事によれば、父親は歯科医で、母親は精神科医だったが、開業医の夫を手伝うためにその職を離れた。父親は、子どもの頃の Zuckerberg氏を「意志の強い子だった」と描写している。前の記事で、Harvard大時代はコンピュータ専攻と書いたが、心理学も専攻していたらしい。Phillips Exeter Academy時代には、友人と「Synapse Media Player」という音楽再生のフリーソフトウェアを開発し、当時Microsoftなどが興味を示していたとのことだ(正式な取引は行われなかった)。

劇中ではさらっと流されていたソフト「Synapse Media Player」は今はもう開発が停止しているものの、ソフトウェア自体はまだダウンロード可能なようです。

Synapse Media Player - Free software downloads and software reviews - CNET Download.com

このソフトはユーザーが再生した曲やプレイリストから次に再生するオススメの曲を教えてくれるというようなかなりインテリジェントな機能を備えており、言うならばiTunesに搭載されている雰囲気の似た曲を選んでくれる「Genius」と同様の機能をそのはるか前から実現していた、ということです。このことからも彼自身がかなり優秀なプログラマーであり、Facebook自体の成功の影に、そのスキルがいかんなく発揮されているであろうことが推測可能です。

どうしてプログラムを書くようになったのかといった経緯などは以下のインタビューが詳しいです。

アダム・ペネンバーグ×マーク・ザッカーバーグ(「フェイスブック」創業者) - VIRALLOOP.jp 書籍『バイラル・ループ』オフィシャルサイト

――どうしてプログラムを書くようになったの?

マーク・ザッカーバーグ(以下「ザッカーバーグ」) 初めてコンピュータを買ってもらったのは、小学6年生かそこらの頃だった。それからすぐに「どんな仕組みで動いているんだろう」、「プログラムはどんな働きをしているのか」と興味を持ち、自分でコードを書き始めるようになって、どんどんのめり込んでいったんだ。

――コンピュータをバラバラに分解してみたり?

ザッカーバーグ ハードウェアよりもむしろ、ソフトウェアの成り立ちを調べたよ。よくラジオを分解して組み立てなおしたり、とにかく分解してみたりしただなんて人の話を聞くよね。でも僕は、そんなことよりも、どうしてプログラムが働いているのかに、より興味をひかれたんだ。

――プログラミングは独学で?

ザッカーバーグ そう。マニュアルを買ったり、一人で試行錯誤したり、人を捕まえては質問攻めにしたりね。

――他のサイトでは拡張性(急増するユーザーに合わせて処理能力を増強していくこと)にすごく手を焼くのが常だけれど、どうしてフェイスブックではすんなりと拡張できたんだろう?

ザッカーバーグ 本当に重要な局面は、2~3くらいしかなかったと思う。その第一は立ち上げた当時だ。まだ会社を設立しておらず、お金もなかったから、対象校を増やしていくためのサーバーを買い入れる資金作りに広告を売った。それでもやがて処理量がいっぱいになることはわかっていたから、ユーザー全員が同時にログオンできないようにプログラムを書いた。そのおかげで、成長を自らずいぶん抑制したよ。でも、だからこそ成長を続けながら、システムをダウンさせずに済んだんだ。

――人々の相関関係に向けてマーケティングできるとなれば、どんな企業にとっても、ものすごく有利な武器になる。それについて説明してくれる?

ザッカーバーグ フェイスブックの基本的なアイディアは、人々の関わり合いをめぐる、ある現象だと思う。本当に大切なことは、誰かから何らかのメッセージを受け取ることよりも、それが誰からのメッセージだったかなんだ。本当に信頼している人物からのメッセージなら、注意して聞くだろう。一方、信頼していない相手からのメッセージなら、むしろ内容を裏読みするかもしれない。だって、信用していないんだからさ。それがこのサイトを利用する価値の根本だと思う。

誰かのプロフィールを見て、何かのブランドが好きだと知る。それは、そのブランドのただの広告看板を見るよりも意味があると思うんだ。僕たちは、金を稼ぎ、会社を存続させていくうえで、そしてこうした興味を一致させていくうえで、本当に有機的な方法を見出したんだ。

さらに、以下のインタビューを読んでいくと、彼自身の考え方といったものが徐々に明らかになっていき、映画で描かれている最初期の姿から、さまざまな経験をして成長していることがわかります。

D6からのライブ― Mark Zuckerbergと元GoogleのCOO、Sheryl Sandberg、Facebookについて語る

Swisher: Facebookとは何? Facebookを定義をしてみて。

Zuckerberg: Facebook というのは人々が情報を共有すると同時にお互いに親密に付き合うための手助けをすることだと思います。Facebookは人々が自分の人格をオープンにしてその一部を互いに共有するのを助ける―しかも個人のプライバシーについては自ら完全にコントロールできる―サービスを構築しています。

Swisher: あなたがFacebookを思いついたインスピレーションは?

Zuckerberg: ぼくらがFacebookを始めてから4年になります。AOLが最初のインスピレーションでしたね。AOLのプラットフォームで、チャット・ルームを通じていろいろ実験しました。ぼくらの友達にはAOLでプログラミングを勉強したのが多いんです。

Swisher: シリコンバレーに引っ越してきて、すぐに注目の的になりましたよね?

Zuckerberg: 30の大学がFBを使ってくれるようになったので、ぼくらは夏休みにカリフォルニアに来てみることにしました。101号〔エルカミノレアル街道〕沿いにはYahooとか有名な会社がいっぱいある―いくつか訪問してみてもいいと思ったんです。

夏休みの終わりに、Zuckherbergと何人かの仲間はハーバードを休学してカリフォルニアに残ることに決めた。結局大学はドロップアウトすることになった。

彼はハーバードで「アウグストゥス皇帝時代の芸術」のクラスを取っていたのだが、結局一度も出席しなかったという。出たいとは思ったが、代わりにFBを作ってしまった。クラスの最後の授業の数日前に、みんなが写真や情報をアップロードして共有できるツールを書き上げることに成功した。しかも単位が取れたという。

Swisher: この年にの始めに大型の資金調達をして、あなたはその後も自分でCEOを続ける決定をしたわけだけだけど?

Zuckerberg: CEOの役割は会社のビジョンを作って人材をリクルートすることですね。まだそのビジョンの実現はできていない。人材のリクルートは続けています。

Zuckerberg、Y-Combinatorで過去と未来を大いに語る―「落第をFacebook流で切り抜けた」

Q: 少し前にさかのぼってお聞きしたいです。Facebookの前はどんなことをしていたんですか? そこで学んだことは?
A: だいたい自分の好きなものを作っていた。 大学に行くようになっていろいろなプログラミングに手を出した。そういえばこんな話があるんだ。期末試験の直前の週までFacebookを作っていて、どうしても落とせない講義があるのに全然勉強していなかった。美術のクラスでね。いろいろな美術作品について調べておかなければならなかった。試験の数日前に、なってもまだ何もやっていなかった。そこでぼくはサイトを作って美術作品の画像をアップして、みんなに解説を書きこんでくれと頼んだ。するとこれがその講義を受けている全員にとって便利な勉強のツールになったんだ。皆がそこに講義のノートや自分で調べた情報を書きこんでくれた。試験の後で教授はこのクラスの成績は近来まれに見るほど優れていたと言ったよ。これがぼくの最初のソーシャル体験といっていい。ぼくはFacebookでまずやりたかったのはハーバード大学、それから他の大学をもっとオープンすることだった。

Q: 過去に失敗したことについて話してください。
A: どこから始めようか。(少し考える) どんな話が聞きたい?
とにかく最初は会社ですらなかった。ぼくはハーバードで友達といっしょにFacebookを始めたんだが、彼らはとても頭が良かったが、Facebookには対する取り組み方の真剣さはまちまちだったね。シリコンバレーに移ってくるときに、引越しをいやがって離れていく仲間が大勢いた。そいうわけで、オリジナルのファウンダーのグループはこのときに解体してしまった。ぼく自身はビジネス面にタッチする気は全然なくてね。Eduardoって仲間がFloridaLLCという会社を設立してくれた。いまだにどこが悪かったのかぼくにはよく分からないんだが、こっちに来たら弁護士が、まずそいつがいけないといってすっかりやり直しするように言われた。たしかにぼくらは最初、事業がこんな規模に成長するとはまったく考えていなかった。とにかく役にたつものを提供したかったんだ。ところがぼくらはFacebookに理解のありそうなオープンな大学を選ぶ代りに、アメリカでもいちばん閉鎖的な大学を選んでいた。ぼくらは Facebookをまずスタンフォード、コロンビア、イェールに持ち込んだ。こういう大学にはすでに伝統あるコミュニティーが確立している。こういう大学でFacebookが人気を集め始めたんで、ぼくらはこれはひょっとして本気でやっていく価値があるんじゃないかと気づいたわけだ。ぼくらの仲間は役に立つすばらしいサービスを作ることに情熱を燃やす人種だ。シリコンバレーでは逆の場合が多い。冗談のタネにもなっているね。会社を作りたいががために会社を作る―しかし何も提供する価値がない、という例だ。われわれは価値あるサービスを提供しようとした。

Q: そこにスタートアップのジレンマがありますね。ユーザーが増えなければ価値が生まれない、という。(ニワトリとタマゴの問題)
A: Facebookは本質的に口コミで広がったサービスだ。いろいろなサイトが外部のサイト、ネットワークから友達リストのインポート機能を備えているが、実際にはあまり役に立っていない。Facebookには実に役だつ機能になった。しかしFacebookに外部のサイトの友達をインポートするツールを追加したのはスタートしてから何年かたってからだった。これが膨大な数の新しいユーザーを呼び込むのに役立った。それまではキャンパスでのホントの口コミで少しずつ広がっていただけだった。今から考える驚きだが、学生のほとんどから要望が出て初めてその大学向けにFacebookをオープンしていた。というのは当時、われわれはすべての大学にFacebookをオープンする金がなかった。われわれは月85ドルのサーバをレンタルしていて、必要に応じて1台ずつ増やしていた。ダートマス大学でオープンしたときには最初の1晩で全学生の半分が登録したよ。

Q: 大企業を経営するようになって学んだことがありますか?
A: あんまり学んだような気がしないけどな(笑)。ただテクノロジー企業は小さければ小さいほど素早く動ける。大きくなっても小さかった頃のように身軽に動けるようにしておかなければいけない。そうでなければ次第に惰性の力が勝ってしまう。このスタートアップ・スクールに前回来たときぼくが言ったのは、きみらに「これこれは不可能だ。その理由はこれこれだ」だと説教する人がいるだろうが、そんな後ろむきの説教に耳を傾けてはいけない、ということだった。どうもそれが文脈を離れて一人歩きして、ぼくが経験の価値を否定しているというように伝わったらしいが、そういうことではない。ここにきている諸君は皆な何かをなし遂げようと決意している人たちだと思うので、誤解はしないだろう。

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in メモ,   動画, Posted by darkhorse

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