「ジョブズの映画は間違っているところがたくさんある」とAppleの共同創設者ウォズニアック氏が指摘


日本で2013年11月1日に公開されるAppleの創業者スティーブ・ジョブズの半生を描いた映画「スティーブ・ジョブズ(JOBS)」ですが、映画の試写会を鑑賞したAppleのもう1人の創設者スティーブ・ウォズニアックが「ジョブズの映画には事実と異なる箇所がたくさんある」とBloombergのインタビューで指摘しています。

Wozniak Says `Lot of Things Wrong' With Jobs Movie: Video - Bloomberg
http://www.bloomberg.com/video/wozniak-says-lot-of-things-wrong-with-jobs-movie-Mm1dnrz8QJuikP6iFdCJmQ.html

Wozniak Says `Lot of Things Wrong' With Jobs Movie


インタビュー開始からものすごい勢いで話し出すウォズニアックは、「映画に期待していた分、内容にはかなり失望しました。実際に存在した人物を主題に扱った映画において、人物の描写にある程度の間違いがあるのは理解できますが、重要なイベントにおける概念は正しくなければいけない。スティーブ・ジョブズ(JOBS)では、その点において私の知っている事実と大きくかけ離れていました」と発言。


ウォズニアックによると「アシュトン・カッチャー演じるジョブズは、とても偉大であり完璧な経営者のように描かれていますが実際にはそうでなかった。ジョブズは会社の経営や自分が描くビジョンを実現することに関しては、多くのミスを繰り返してきたんです」とのこと。


「映画内では僕が発明したコンピューターをジョブズが大学内で売り出したことになっていたけど、事実は異なります。僕は自主製作したコンピューターを学生に無料で配っていて、そのときジョブズは僕が作ったコンピューターの存在も知りませんでした。同じような、事実ではないことが映画ではたくさん起こって、ジョブズがあたかも全てのことを指示したかのように描かれている。彼はApple ⅢMacintoshで失敗を犯したし、Macintoshがどれくらい危機に陥ったか、そこからAppleがどうやってはい上がってきたか映画からは全く伝わりません」


「ジョブズの人間関係の描写もあまり好印象ではありませんでした。ジョブズは始めから知性にあふれる人物ではなく、周囲の人間によって偉大な経営者になれたんです。例えば、ジョブズにどうやって会社を設立するか、どのようにして会社を経営するのかを教えたのはマイク・マークラです。ジェフ・ラスキンもAppleに貢献し続けてきた素晴らしい人物だけど、映画内では何もしてきてないように描かれていましたね」

By Playing Futures: Applied...

「ジョブズが本当に偉大だったのは、彼がAppleに戻ってきてから。Appleに復帰した彼は、人間的に成長しており、自分のビジョンやアイデアをどうやって実現するか、どうやって市場に持ち込むかなどの考えにたけていましたよ。ただ、Apple創設期のジョブズはそうではなかった。ジョブズが人間的にも成長できたのは周囲の人物のおかげであり、その人物たちが映画内でほとんど重要視されてなかっとことには本当に失望しました」とウォズニアックは落胆の色を隠せません。


インタビュアーに「仕事のオファーを受け取ったにも関わらずなぜ映画製作に加わらなかったのか?」と質問を受けたウォズニアック氏は「初期段階の台本をきちんと読みましたよ。まず始めに言いたいことは、映画を製作する、つまり何かをデザインするということは本当にハードワークだという事を僕は理解しています。だから、台本について外野から口を挟みたくなかった。次に、台本の内容が気に入らなかったというのもあります。なぜなら台本の内容は事実とかけ離れていたから。ジョブズの話を僕とか関係者から聞いて台本を作成したのならいいが、先に台本を作成してから、僕に修正してくれというのは何か違う気がします」


「最近のAppleはイノベーションに関していまいちだと言われていますが」と言われたことに対して、「iPodやiPhoneなどの偉大なる発明は頻繁に起こることじゃないんです。人々は、Appleはイノベーションが無くなってしまった、と非難するけどそうじゃないと僕は思う。Appleは時々ビッグなサプライズを発表してきましたしね」とウォズニアックは答えています。

By Mike Deerkoski

映画「スティーブ・ジョブズ(JOBS)」は映画評論家によるレビューを一か所にまとめたウェブサイトRotten Tomatoesで2013年8月13日現在、25%しか支持されておらず、好調な滑り出しを切ったとは言えないようです。やはり、約2時間の映画の中でジョブズの全てを伝えきることは、難しいのかもしれません。

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