電子書籍ユーザーの7割が読んでいるのは「マンガ」であることが明らかに
by Ant McNeill
パピレスが運営する「電子貸本Renta!」上でアンケートが実施され、4651件の回答を集計した結果、ユーザーの電子書籍の利用実態がいろいろと明らかになったということです。
2010年はAppleのiPadやiPhone、AmazonのKindle、シャープの「GALAPAGOS」やソニーの「Reader」などの電子書籍端末が出そろい、本を送るとスキャンして電子書籍化してくれる「BOOKSCAN」などのサービスも登場するなど、電子書籍元年とも言える年になりましたが、そんな2010年の電子書籍利用者の実態が垣間見える結果となっています。
アンケート結果の詳細は以下から。電子貸本Renta! - アンケート結果レポート
パピレスの広報担当に問い合わせたところ、「電子貸本Renta!」上で行われたアンケートに回答した人の属性内訳は下記の通り。回答者の実に9割が女性となっていて、年齢層は20代~40代がボリュームゾーンで、30代が最も多くなっています。このサイトの電子書籍ラインナップがティーンズラブやハーレクインコミック、BLなどを中心に充実しているため、このような男女比率となったのだと思われます。
■回答数:4,651人
■性別
男性:9% 417人
女性:91% 4,234人
■年齢別
10代:4% 209人
20代:27% 1,235人
30代:43% 1,980人
40代:23% 1,059人
50代:3% 152人
60代:0% 15人
70代:0% 1人
「あなたがよく読む電子書籍のジャンル」という設問では、66.9%が「漫画」と回答。次点の「小説・ノンフィクション」に大差をつけています。回答者属性と併せて見ると、20~40代の女性ユーザーは主に漫画を読むために電子書籍を購入しているとも読み取れます。
「どのような場所で電子書籍を読む機会が多いですか?」という設問には、9割の人が「自宅」と回答。アンケートが行われた「電子貸本Renta!」がパソコン上でFlashを利用したページから読書をするというサービス形態のため、このような回答が得られたものと思われます。
「何冊くらいの電子書籍を読みましたか?」という設問には約半数の43%の人が「10冊以上50冊未満」と回答。100冊以上の電子書籍を読んでいる人も合計すると全体の15%程度存在します。
電子書籍にかける「ひと月の費用」はというと、最も多かったのが「1000円以上5000円未満」(52%)で、それに続くのが「1000円未満」(22%)。1万円以上という回答も9.4%を占めています。
また、パピレスから別途届いたプレスリリースによると、「どのようなきっかけで電子書籍を読み始めましたか?」という設問には、書店との比較が目立ったとのこと。「子どもが小さくて、本屋でゆっくり本を選べなかったので」(40代女性)、「絶版になった漫画が本屋にはなく、電子書籍ですぐ読めた」(20代女性)、「夜中に読むことが多いが近くに本屋がないため、電子書籍ならいつでも買って読める」(30代女性)など、ネットの利便性・手軽さや、書店では入手困難な本を読める点が利用のきっかけとなっているようです。
このアンケートはダウンロード形式のサービスではなく、パソコンを使ってウェブ上で閲覧するサービスの利用者が回答したものであることから、外出時の読書は極端に少ないという結果となっていますが、外出先でも電子書籍を読むことができるタブレット端末やスマートフォンの普及で、ユーザーのニーズが今後どこへ向かうのかが大変気になるところです。
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