原因はドーパミン?男性の方が女性よりアルコール依存になりやすい理由
アルコール依存症患者は男性の方が多く、男性はアルコール依存となるリスクが女性の2倍近いとも言われます。この男女差を生む社会的な因子は議論されてきたものの、これまで生物学的な原因は判明していませんでした。
最新の研究により、飲酒により放出されるドーパミンの量の性差が、依存しやすさの違いにつながっているのではないかと示唆されています。
詳細は以下から。Why are men more susceptible to alcoholism? It may be in their dopamine
イェール大学とコロンビア大学の研究者が20歳前後の普段付き合い程度にお酒を飲む男女を対象に行った実験では、アルコール飲料またはアルコールを含まない飲料(対照群)を摂取した被験者に特殊なPETスキャンを行い、アルコールによるドーパミン放出量を測定しました。
その結果、同じようにアルコールを摂取した場合、男性の方が女性よりドーパミンの放出量が大きいことが明らかになりました。特に快楽・強化・依存の形成などにかかわるとされる腹側線条体でのドーパミン量が増大していたそうです。論文はBiological Psychiatry誌に掲載されています。
ドーパミンはさまざまな役割を持つ脳内物質ですが、セックスやドラッグなどの報酬として放出されるものでもあるため、アルコール依存の形成にも重要な役割を担っていると考えられます。
「男性では、ドーパミン放出量の増大は、アルコールのポジティブな効果を感じることにつながり、これがアルコールの強化作用や、習慣の形成に一役買っている可能性があります」と論文著者の一人Nina Urban博士は語っています。
また、Anissa Abi-Dargham博士は、今回の実験で観察されたもう一つの重要な所見として、アルコールによるドーパミン放出量は飲酒を繰り返すほどに減っていくということを挙げ、耐性がつき習慣が形成されていく段階で、標石の一つになっているかもしれないと述べています。
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