これから来るかもしれない未来の都市計画6パターン
現実世界での建設を前提に考えられた、未来都市のコンセプトが紹介されていました。
かなり斬新な都市計画であることから、計画途中で止まっているものもいくつかありますが、本当に実現したら1度は訪れてみたいと思わせる期待感たっぷりのビジュアルとなっていました。
詳細は以下から。6 Amazing Future City Concepts - Road Tickle
1:Green Towers in the Park
韓国・ソウルに建設することを前提にデザインされた、生活空間と商業施設、そして公共空間が1つになったものです。この都市は「持続可能」であると言われていて、住んでいる人々は都市内部でさまざまな事が足りてしまうため、彼らが外に出たいと思った以外に外部との接触の必要を持たないとされています。テレビゲームに熱中する人が非常に多いことが知られている韓国ですが、この都市にインターネット接続環境が完備されていれば、この都市に集まるコミュニティが独自の進化を遂げるかもしれません。このプロジェクト名は「Seoul Commune 2026」と名付けられていることから、実現にはまだ時間がかかりそうです。
タワーは格子のような幾何学的図形で構成されていて、最低限の材料で最高の強度を実現できるよう設計されているとのこと。その表面を植物で覆うことで「緑の塔」が完成するようですが、虫がたくさん集まってこないかちょっと心配ではあります……
2:Freedom ship
人が生きるために必要と思われるすべてを積み込んだ船だということで、アパートや商業施設、ドック、臨時滑走路などの機能を持ち合わせています。「Freedom ship」は1つの独立した国として、3年に1度地球を一周して国際水域に浮かんでいることが想定されていました。
しかしこの計画は実現されることはありませんでした。数十億ドルというばく大な建造費用がかかり、さらにインフレのあおりを受けたことでこの金額を用意するのが不可能になってしまいました。船の建造にかかわっていた会社が論争に巻き込まれてしまうなど受難は続きました。すでに入居希望者から頭金を徴収しているにもかかわらず、情報をほとんど公表しておらず、また建設作業は一切始まっていません。
3 :Regatta Jakarta
ここまで見てきたものよりは現実味のあるデザインですが、これらはすでに建設が始まっているビル群です。メインの「tall ships」という10棟のアパートと、もう1つの「lighthouse(灯台の意)」というホテルによって構成されていて、海辺にあるこれらの建物の眺めは素晴らしいものとなっています。10のアパートの建物の名前は、ドバイやモンテカルロ、マイアミなどといった主要な港を持つ都市から取られ、おのおの命名された都市の方角を向くように建てられるそうです。かなりスケールの大きな話ですが、現実となろうとしているのは本当にすごいことです。
4:Penang Global City Center
マレーシア・ペナンで試みられたこの都市計画に盛り込まれている内容は、2つの5つ星ホテルとオフィスタワー、劇場、コンベンションセンター、専門店の集合施設、モノレール、駐車場などとかなり野心的な内容となっています。盛りだくさんの機能を詰め込むために860平方キロメートルもの土地が必要になっただけでもうんざりしていた地元住民は、プロジェクトの担当者のかなり非民主的な進め方に反発し、計画を阻止しようと試みました。
現在のところ計画は何も進められていませんが、建設推進派にはバックボーンがついていて、反対している住民については報道規制が敷かれています。もしこの建設計画が実行されるのであれば、誰も傷つかない方法で進められることが望まれます。
5:The Venus Project
これは、世界中で森林資源と持続可能であることについて考えるきっかけ作りをねらいとしたプロジェクトです。種としての人間が利益を考えることをなくせば、より効率的に進歩していけるのではないかという哲学に基づいているそうです。また、技術が利益とは無関係に進歩していけば、ますます深く技術が前進していくとも考えているようです。このコンセプトはロシア革命の後に根付いた思想と似ていますが、ロシアでのそれはうまくいきませんでした。
6:Sky-Terra
巨大なタワーを建ててその上に公園を作るのがこの「Sky-Terra」。例えば東京のような、公園を作る土地を確保できないような都市を想定して計画されました。高所恐怖症の人にはつらいかもしれませんが、芝生や泉など、一般的な公園が持つ要素はほとんどカバーしています。しかし、人口密集地での建設をイメージしているにもかかわらず、地震のことを考えるといささか不安なような……。それはそれとして、このタワーは日陰を作り、また雨水を集めるのにも利用されるということです。
・関連記事
未来の都市交通システム「SkyTran」 - GIGAZINE
1900年頃に想像で描かれた2000年の未来技術 - GIGAZINE
ガンダムを学術的に研究する「国際ガンダム研究会」が発足 - GIGAZINE
これが来るべき近未来の携帯電話、学習能力を持つロボットケータイ「Polaris」 - GIGAZINE
ついに科学の力で培養された人造の「肉」が登場、食糧問題を解決か - GIGAZINE
来るべき未来のため、あらゆる植物の種子を集めた「スヴァールバル世界種子貯蔵庫」 - GIGAZINE
未来の都市交通システム「SkyTran」 - GIGAZINE
来たるべき近未来、ノートパソコンはここまで進化するというムービー - GIGAZINE
・関連コンテンツ