テレビアニメ史上最高の初動売上を記録した「化物語」ブルーレイ第2巻、どれぐらいすごい数字なのか他の話題作と比較してみた
現在、テレビ放送されなかったエピソードをネットで無料配信している「化物語」。9月30日(水)にブルーレイ・DVDの第1巻が発売となりましたが、なんと発売前日には売り切れる店が出て発売日以降数日は入手困難になるなど、とんでもない事態になっていました。
そして10月28日(水)、ブルーレイ・DVDの第2巻が発売となりました。今回は第1巻での悲劇が起こらないよう十分なソフト供給が行われたからか大きな混乱は発生せず、むしろ爆発的に売れまくった結果、なんと初動で3万9000枚という売上を達成したことが明らかになりました。これはテレビアニメのブルーレイとしては史上最高の初動売上で、アニメ全体でみても2009年5月に発売された「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」に続く第2位の数字。
これがどれぐらいすごい数字なのか、近年の人気作の数字を並べて比較してみました。
詳細は以下から。
DVDアニメ 週間ランキングORICON STYLE-ランキング(2009年11月09日 付)
化物語 第二巻」BD初動3万9000枚 テレビアニメ歴代1位に - アニメ!アニメ
化物語:BD2巻、テレビアニメ史上最高の初動売り上げ 「けいおん!」上回る オリコン(まんたんウェブ) - 毎日jp(毎日新聞)
『化物語』第2巻も市場で旋風を巻き起こした! - ニュース - アニメイトTV
「化物語」は人気小説家・西尾維新の作品で、西尾自身が各所のインタビューで「アニメ化、実写化、漫画化、ドラマCD化といったメディアミックス不可能な小説として書いた」と語る作品。しかし、監督・新房昭之×アニメーション制作・シャフトの組み合わせでアニメ化されることが決定、2009年7月から9月にかけて12話が放送されました。
第1話「ひたぎクラブ 其ノ壹」と第2話「ひたぎクラブ 其ノ貳」を収録したブルーレイ・DVDの第1巻は9月30日(水)に発売されましたが、その勢いの凄さは「発売前日に売り切れていた」ほど。第3話~第5話「まよいマイマイ」を収めたブルーレイ・DVD第2巻は10月28日(水)に発売開始。予約段階からAmazonのランキングの上位を譲らぬ勢いで、おそらくかなりの枚数が売れるのだろうと予想されていましたが、フタを開けてみるとDVDが約1万8000枚、ブルーレイが3万9000枚で、ブルーレイはテレビアニメ史上最高の初動売上を記録しました。
「テレビアニメ史上最高」という言葉だけでも勢いが規格外であったことが伝わってきますが、実際これがどれぐらいスゴい記録なのか近年の人気作品と比べてみました。まずはDVDとBDの合計初動枚数の比較。数値は2ちゃんねるアニメ板より。
化物語 第2巻:初動5万7731枚(DVD 18,731枚+BD 39,000枚)
化物語 第1巻:初動4万4885枚(DVD 15,513枚+BD 29,372枚)
けいおん! 第1巻:初動4万949枚(DVD 7,949枚+BD 33,000枚)
マクロスF 第1巻:初動3万9548枚(DVD 17,548枚+BD 22,000枚)
グラフにするとこうなる。赤がDVD、青がBDの初動枚数を表します。
一番下に置かれているマクロスFですが、ブルーレイ第1巻(2008年7月発売)は当時テレビアニメ史上最高の初動枚数を記録しました。それを追い抜いたのが2009年7月29日発売の「けいおん!」ブルーレイ第1巻。今回、化物語第2巻はそれを6000枚上回り、史上最高を記録したというわけです。こうしてみると、意外と「けいおん!」はDVDが売れていないようです。
また、累計の数字で比較すると以下のような感じになっています。並びは累計売上枚数の多い順。「けいおん!」の盛り上がりが相当なもので、事実第1巻の結果を見ると「機動戦士ガンダム00」以上に売れている事実がわかりますが、化物語はそれを上回っています。勢いで見ると「ガンダムSEED」「ガンダムSEED DESTINY」を抜いてもおかしくはない。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY 第1巻:初動 5万7000枚→累計 8万500枚
機動戦士ガンダムSEED 第1巻:初動 3万枚→累計 7万1000枚
化物語 第1巻:初動 4万4885枚→累計 6万5945枚(10/25時点)
鋼の錬金術師(2003年) 第1巻:初動 2万1500枚→累計 6万5000枚
マクロスF 第1巻:初動 3万9000枚→累計 6万5000枚
コードギアス 反逆のルルーシュ 第1巻:初動 3万6500枚→累計 6万2500枚
けいおん! 第1巻:初動 4万949枚→累計 5万500枚
機動戦士ガンダム00 第1巻:初動 2万7000枚→累計 4万2000枚
涼宮ハルヒの憂鬱 第0巻:初動 2万9000枚→累計 3万9000枚
「化物語」「けいおん!」それぞれに第2巻初動はこんな感じ。「化物語」第2巻は「けいおん!」第2巻を1万2000枚上回っており、この時点で「けいおん!」第1巻を抜いています……。
化物語 第2巻:初動 5万7731枚→累計 ?
けいおん! 第2巻:初動 3万4632枚→累計 ?
これらをまとめてグラフで見るとこんな感じです。「化物語」「けいおん!」第2巻はまだ初動の数値だけですが、今後の伸びを考えると「ガンダム」「マクロス」並のタイトルになるのは間違いなさそう。
ちなみに、「テレビアニメ史上最高」と表現されているのは、ブルーレイでアニメ史上最高の初動売上を記録した作品が映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」なため(2009年5月発売、初動4万9000枚)。DVDは2008年4月に発売されて年間29万8000枚を売り上げ、2008年に発売された全DVD作品の中での最高売上枚数を記録しています。
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」のBlu-ray版、DVD版に続いてAmazonの売り上げランキングのアニメ部門で1位を獲得
「ヱヴァ」は90年代を代表するアニメで、「新劇場版」の劇場興行収入が30億円を越えている作品だけに一般のテレビアニメが太刀打ちできる作品ではありませんが、「化物語」がテレビアニメとしてどれだけの記録を打ち立てていくのか、これからも興味深く見守りたいと思います。
12月2日追記:11月25日(水)に発売された第3巻「するがモンキー」はこの第2巻を越える新記録を樹立しました。
「化物語」ブルーレイ第3巻は初動売上4万枚越え、またも史上最高記録を更新
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