数億円かけて建築された「LANパーティ用の家」が公開される

ボードゲーム用の机にもモニター・マウス・キーボード・スピーカーが内蔵されており、6人でゲームをプレイ可能です。奥には2つの仕事用PCデスクが設置されています。


家具にモニターやキーボードなどのケーブルを通すための電線管が設置されています。


電線管は建物にも設置されており、1カ所に集約されていくようです。


ケーブルは最終的に「エンジンルーム」と呼ばれる部屋へ接続されました。仕事用の2台のPCのほか、20台のゲーム用PCがラックに収められています。ゲーム用PCは同じディスクイメージからネットワークブートされるため、新しいゲームをプレイする場合でもインストールは1回のみでOKとのこと。インストール不要とはいえ、起動のためには参加者は全員アカウントを取得してゲームを購入する必要があります。


PCラックの裏側はこんな感じ。「Hot Side」となっていますが、実際にはそれほど熱くはないそうです。


ネットワーク関連のコンポーネントは下図の通り。伝送速度1Gbpsのcat6ケーブルが使用されており、PCのほか、ワイヤレスアクセスポイントや監視カメラ、インターホンなどが接続されています。外部のインターネットの伝送速度は2Gbpsとのこと。


構築前に保管されていた頃のハードウェアの様子。ゲーム用PCのCPUは「Intel Core i5-13600KF」で、GPUは「Gigabyte Windforce RTX 4070」が使用されています。それぞれのPCに32GBのメモリとして「Corsair Vengeance 32GB (2x16GB) DDR5 5600」が搭載されており、マザーボードは「Gigabyte Z790 Aorus Master」とのこと。ただし、このマザーボードは著しく不安定のようで、「買わないで」と明記されています。


ヴァルダ氏が友人とPCを組み立てているところ。友人たちで30年近くLANパーティを継続してきたそうです。


LANパーティ用の家と言っても、ヴァルダ氏と家族は普段から住んでいるわけで、居住用の空間も存在しています。リビングルームは下図の通り。非常に開放的です。


ヴァルダ氏は猫を飼っており、家にも猫用のキャットウォークやドアを設置しました。


子ども部屋はロフトにベッドを設置する形。もう1つの子ども部屋は鏡映しの構造になっているとのこと。


オンライン会議などの際には専用の「Call Room」を使用します。「もちろん、ゲームステーションにもなります」と書かれており、集中してゲームしたい場合にも良さそうです。


階段下は猫用の部屋になっています。猫用のドアが完備されており、普通のドアが閉じていても猫は出入り可能とのこと。


遠方から来る人のために客室も2つ用意されています。


屋上の見晴らしは良く、眺望を楽しみながらくつろぐことが可能。


そしてこれがヴァルダ氏が飼っている猫です。


ヴァルダ氏は1996年に14歳で初めてLANパーティを行ってから、100回以上LANパーティを行ってきたとのこと。2005年にGoogleに入社し、シリコンバレーに家を購入すると、その後住宅価格が高騰して100万ドル(約1億5500万円)以上の利益が出たそうです。また、2017年にCloudflareに転職した後、CloudflareがIPOしたり、さらに妻のワン氏がシードステージに投資していたスタートアップのMatterportがIPOしたりするなどの出来事で資金ができたとのこと。

家全体にかかった金額は数百万ドル(数億円)で、22台のゲーム用PCおよび周辺機器の合計費用は約7万5000ドル(約1160万円)だそうです。ゲームステーションのキャビネットがPC本体と同じくらいの値段だったことについて、ヴァルダ氏は「キャビネットはただの木の板なのに比べ、コンピューターは1兆個のトランジスタでできている事を考えるとコンピューターは安すぎる」と考えを述べました。