乗り物

テスラのオートパイロット機能を利用しつつ腕組みしていた運転手が危険運転罪に問われるも無罪に


テスラ車に搭載されているオートパイロット機能を利用しつつ自分自身は腕組みをしてステアリングホイール(ハンドル)から手を離していた男性が危険運転の罪に問われた裁判で、ダブリン地方裁判所のジョン・ヒューズ判事は「両手でハンドルを握るのが最適」と述べつつ、男性に無罪の判決を下しました。

Tesla owner who drove with ‘arms folded’ on autopilot on M50 cleared of dangerous driving – The Irish Times
https://www.irishtimes.com/crime-law/courts/2023/10/26/tesla-owner-who-drove-with-arms-folded-on-autopilot-on-m50-cleared-of-dangerous-driving/


アイルランド警察のコリン・マクラスキー巡査は2021年3月、同僚とともに高速道路M50号線を走行中、左側の車線に、ハンドルに手を置かず、手ぶらで運転している運転手を見かけて、車両を停止させました。

運転していたのは軍用製品や自動車部品などを製造する会社のエンジニアであるノエル・バーク氏で、マクラスキー巡査が何をしていたのかを問うと、「オートパイロットを使っていた」と説明しました。


マクラスキー巡査によれば、バーク氏は窓の外から見てもわかるような腕組みをしていたため「運転するときはハンドルに手を置くように」と警告したとのこと。

裁判の中で、予期しない出来事が起きたときにハンドルを手をかけている人と同じように反応できるかと問われたバーク氏は「わかりません」と返答。

また、ヒューズ判事からの「車両を制御するには、両手でハンドルを握った方がいいと認めますか」との問いには「おそらくそうだと思います」と答えました。


審理の結果、ヒューズ判事は「車を運転するときは、両手でハンドルを握った方がいいのというのは確かです」と述べつつも、オートパイロット機能がちゃんと動作しているかどうかバーク氏が監視していたこと、および当時のバーク氏の運転の様子と周辺の交通量から他人が直接的な危険に陥る状態ではなかったことを認定。「他者に重大な直接的危険がある」ことを前提とする危険運転にはあたらないとして、バーク氏を無罪としました。

なお、テスラのオートパイロット機能には安全性に疑問があるとして、カリフォルニア州司法長官事務所が調査に乗り出しています。

テスラのオートパイロットや完全自動運転機能について司法長官事務所が調査を開始 - GIGAZINE

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
テスラの自動運転により死亡事故が起きたとする訴訟で「テスラの責任ではない」との判決、しかしさらなる訴訟と捜査に直面 - GIGAZINE

匿名の人物がテスラのオートパイロットに関する問題を告発、ドイツの報道機関に100GB分の資料を提供 - GIGAZINE

テスラの「オートパイロット」をオンにすると脇見運転はどれくらい増えるのか? - GIGAZINE

in 乗り物, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.