展開と情報を詰め込んで読者の満足感をアップしつつ伝わりやすくするためにこんな工夫がされています!「ガス屋で~す!!」第6話完全版メイキング解説
新卒社会人の加世 貴有(かせ きゆ)が小規模なガス会社に入社して持ち前の明るさと実直さで仕事に奮闘しまくるフルカラーマンガ「ガス屋で~す!!」の第6話は、新人として初めて任された企画の検討とプレゼンと仕事のための資格試験と就職活動していた時のルーツを振り返る展開ととにかく盛りだくさんです。1エピソードに要素を盛りまくると読んだ時の満足感が高い一方で、場面転換や細かい情報が伝わりにくくなりがちのため、第6話メイキングでは少しでも楽しんでもらえるようにたくさんの工夫を見ることができます。
「ガス屋で~す!!」は1話から最新話まで一気に読むことができます! 感想やコメントは#ガス屋で~すもしくはマンガ感想フォームまでお願いします!
第1話「ガス屋の新人、加世キユです!」を読む!
「ガス屋で~す!!」第6話で作者が工夫をこらしながら変更を加えていったのは大きく分けて3点。まず、第6話はガス屋の業務に必要な「第二種販売主任者」という資格を取得するためのエピソードから始まります。最初にガス屋の先輩が発する一言を少し付け加えることで、「この資格試験ってどれくらいの難易度なの?」という点を端的に伝えています。
同じ「この資格試験ってどんなの?」という部分を説明する工夫として、以下の画像のような講習と試験のスケジュールを示した表があります。「ガス屋で~す!!」は本職の知識と経験がある作者によるガス屋回りの情報が読めるのも面白いですが、そういった描写は「読まなくても本編は楽しめる」「「じっくり読んだらよく知れてされに面白い」という二段階が決まるとベスト。以下の画像左上の初期ネームでは情報を並べていた部分を画像右上では表にまとめてみたり、さらに左下のようにスケジュールを色分けして分かりやすくしつつキャラを配置して楽しくしたり、最終的には右下のように表の対応する部分を同じ色にして理解しやすくしたりと工夫が凝らされています。情報が詰め込まれて面白いからこそ、情報の伝え方には注意が必要。
第6話から分かる工夫の2点目は、キユが企画プレゼンを行った後の先輩による反応。以下が初期ネームで、プレゼンを完了したキユに対し、先輩たちの無言の反応が見られます。