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イーロン・マスクがTwitterで児童性的虐待画像を投稿し300万ビューと8000リツイートを集めた50万人以上のフォロワーを持つ右翼インフルエンサーのアカウントを復活させる


違法な児童の性的虐待の画像を投稿し、300万回以上の視聴回数と8000回のリツイートを集めていたアメリカの右翼インフルエンサーであるドミニク・マギー氏のX(旧Twitter)アカウントが、2023年7月に凍結されました。しかし、イーロン・マスク氏が7月27日にマギー氏のアカウントを復活させたことが報告され、非難の声が寄せられています。

Twitter unbans account that posted child sexual abuse, despite policy - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/technology/2023/07/27/twitter-csam-dom-lucre-elon-musk/


Elon’s ‘Zero Tolerance’ Policy On CSAM Apparently Does Not Apply To Conspiracy Theorist Accounts He Likes | Techdirt
https://www.techdirt.com/2023/07/27/elons-zero-tolerance-policy-on-csam-apparently-does-not-apply-to-conspiracy-theorist-accounts-he-likes/

X, Formerly Known as Twitter, Reinstates Kanye West’s Account - WSJ
https://www.wsj.com/articles/x-formerly-known-as-twitter-reinstates-kanye-wests-account-7c8c70d2

Kanye West Is Back on Twitter | PCMag
https://www.pcmag.com/news/kanye-west-back-on-twitter

50万人以上のフォロワーを持つマギー氏はX上でこれまで、陰謀論や児童の性的虐待の画像などを投稿しており、マギー氏は「注目を集めるために投稿した」と述べています。


マギー氏が2023年7月25日に投稿した性的虐待に関する投稿は、300万回以上の視聴回数と、約8000件のリツイートが集められました。一方でXは、マギー氏の相次ぐ過激な投稿を受けてマギー氏のアカウントを凍結。マギー氏のフォロワーの一部は「これまでマギー氏が投稿してきた政治的なメッセージによる凍結」と主張しました。

しかしマスク氏はマギー氏のアカウント凍結に関して「マギー氏が投稿した画像によるもの」と回答しました。またマスク氏は「会社の児童性的搾取に関するチームだけがこの画像を見ました」と述べ、「一連のマギー氏の投稿を削除して、マギー氏のアカウントを復活させます」と報告しました。


これまで児童の性的虐待に関する投稿を行ってきたマギー氏のアカウントを即座に復活させたマスク氏には、多くの非難が寄せられています。

アメリカ行方不明および搾取児童保護センターのギャビン・ボートノイ氏は「編集された画像や動画であっても、子どもであることが明らかに判断できる場合、それは違法な児童の性的虐待の資料です」と述べています。

これまでマスク氏は「児童搾取をなくすことが最優先事項です」と述べていました。

Removing child exploitation is priority #1. Please reply in comments if you see anything that Twitter needs to address.

— Elon Musk (@elonmusk)


さらにXでは「ゼロトレランスポリシー」と呼ばれる「児童の性的搾取を一切容認しない」というポリシーが定められています。「ゼロトレランスポリシー」では、「違反した場合、アカウントが即時かつ恒久的な凍結」が行われると規定されています。

しかし、Xの児童虐待コンテンツ拡散防止に関する施策が正常に機能していないことがこれまで報告されており、マスク氏のCEO就任以降、児童虐待コンテンツの削除プロセスにかかる時間が約2倍に増加したことが指摘されています。

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海外メディアのTechDirtは「児童の性的虐待に関する投稿を行ってきたアカウントを復活させたならば、それは『非寛容』を意味するゼロトレランスポリシーではありません」と指摘。さらに「マギー氏のアカウント復活は、マスク氏の個人的な寛容ポリシーです」と述べています。

Xはさらに2023年7月29日、ラッパーのYe氏のアカウントを復活させました。「カニエ・ウエスト」から「Ye」へと改名したことが知られているYe氏は、アドルフ・ヒトラーとナチスへの愛を宣言しているほか、「ドイツの独裁者はクールな男だ」と主張し、ヒトラーがホロコーストで600万人のユダヤ人等を虐殺したことを否定するなど、その活動は騒動を生んでいました。

Ye氏による度重なる過激な投稿を受けて、2022年12月初旬、マスク氏はYe氏のアカウントを永久に凍結したことを明らかにしていました。

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しかし凍結から約8カ月後の2023年7月29日にYe氏のアカウントが復活。海外メディアのWall Street Journalは「Ye氏が今後、反ユダヤ主義や、その他の有害な言葉を共有するためにプラットフォームを使用しないという確信があるため、XはYe氏のアカウントを復活させたようです」と推測しています。

なお、記事作成時点でYe氏はアカウントの復活後、Xへの投稿を行っていません。

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in ネットサービス, Posted by log1r_ut

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