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IoT企業が突然「夜逃げ」してアプリとサーバーが停止、照明やセンサーが操作不能に


モノのインターネット(IoT)とは、さまざまな物がインターネットに接続されて相互に通信したり制御したりするもので、IoTを活用して家電や住宅設備などを管理するスマートホームを導入しているデバイスも普及しています。そのようなスマートホームのアイテムを提供するInsteonという企業が突然ホームページを消滅させ連絡もつながらなくなる「夜逃げ」のような状態になったことで、アプリで管理していた家電などの設定やスイッチが全て使用不可になったことが問題視されています。

Insteon is down and may not be coming back - Stacey on IoT | Internet of Things news and analysis
https://staceyoniot.com/insteon-is-down-and-may-not-be-coming-back/

Shameful: Insteon looks dead—just like its users’ smart homes | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2022/04/shameful-insteon-looks-dead-just-like-its-users-smart-homes/

Iot関連のレポーターであるステーシー・ヒギンボサム氏は2022年4月16日に、複数人のInsteonユーザーから「スマートホームの通信が機能しなくなった」と報告を受けました。そこでヒギンボサム氏はInsteonの親会社であるSmartlabsの社長兼会長に連絡をしましたが、メールには返信がなく、会社への電話は番号が使われていない状態であるなど、音信不通になっていたとのこと。また、ビジネス特化型SNSのLinkedInアカウントからもSmartlabsの幹部たちのプロフィールや写真が削除され、完全にコミュニケーション不可になっています。

Insteonはインターネットに接続された照明やプラグ、センサーなどを提供しており、それらのアイテムはアプリで管理されますが、会社や幹部への音信不通と同時にサーバーもダウンしており、アプリも機能しなくなっているそうです。InsteonのIoT家電は自動化の設定や決められたタイミングで動くスケジュール機能も完全に停止し、一部の家電の詳細設定も変更ができなくなっています。また、インターネット経由でスマートフォンから操作する照明のスイッチは、直接照明の電源を押さなくては機能しなくなるなど、完全に無意味なものになります。


Ars Technicaは対応策として、オープンソースのホームサーバーであるHome Assistantを提案しており、ユーザーがサーバーを制御するため、会社が夜逃げして突然使用不可になるようなことは二度と起こらないと述べています。また同時にArs Technicaは、何の告知もなく会社をたたんだInsteonを「廃業は1カ月前に全員に通知できたはずです。夜逃げのように廃業することは、有料の顧客を扱う企業として容認できない方法です。Insteonはスマートホーム企業の根本的な罪を犯しました」と強く非難しています。

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in メモ, Posted by log1e_dh

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