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テクノロジー業界のリーダーたちが「魅力的なオタク」から「嫌な金持ち」へと変貌を遂げた経緯とは?


近年は積極的にSNSで発信したり、ポッドキャストに出演したりするテクノロジー企業の創業者や幹部が増えていますが、中には世間一般の感覚とずれた発言をして炎上するケースもあります。テクノロジー系ブロガーのMr. Marketが、テクノロジー業界のリーダーたちが「魅力的なオタク」から「嫌な金持ち」に変貌してしまった理由についてまとめています。

What the Fuck Happened to Nerds – Mr. Market
https://mrmarket.lol/what-the-fuck-happened-to-nerds/

Mr. MarketはIT業界に数多くの友人を持っており、彼らは非常に思慮深く聡明で、知的好奇心にあふれつつ風変わりな一面もあるとのこと。一方でIT業界には想像を絶する自己中心的かつ妄想的で、他人をイライラさせるような人もいるとMr. Marketは指摘し、テクノロジー業界のリーダーたちが自らを積極的にアピールする昨今の風潮は好ましくないとしています。


Mr. Marketは、約10年前まで「テクノロジー業界のリーダー」というイメージを構築していたのは、Appleの共同創業者であるスティーブ・ジョブズ氏とスティーブ・ウォズニアック氏だったと主張しています。ジョブズ氏は野心に満ちあふれて傲慢(ごうまん)な面もありましたが、それは製品へのこだわりに起因するものであり、最終的な製品のパフォーマンスや美しさが人々を引きつけたとのこと。

一方でウォズニアック氏は「コンピューター科学の守護聖人」とも言える存在で、はにかみ屋でありながら寛大かつ謙虚であり、適度な量を超えた富を持つことを避けたがるような人物でした。ウォズニアック氏は自身の株式を早いうちから友人や家族、同僚の技術者らに譲渡したり売却したりしており、子どもたちへの情報教育活動にも携わりました。

Mr. Marketは、人々がジョブズ氏やウォズニアック氏を信頼した理由のひとつに、彼らが私たちの注目を求めていないように見えたことを挙げています。「彼らは金持ちのオタクで、基本的には自分のプロジェクトに専念したいと思っていました。だからこそ、彼らが私たちのデジタル体験を担うのは理にかなっているように思えたのです」と述べています。


ジョブズ氏やウォズニアック氏は「理想のテクノロジー業界のリーダー」として称賛されましたが、近年のテクノロジー業界は状況が一変し、創業者や幹部が積極的に自己発信するようになっています。一体なぜ状況が変わったのかについて、Mr. Marketは3つの段階を挙げて説明しています。

◆1:創業者が謎めいたカリスマだった時代(1970年代後半~2007年)
当時からテクノロジー企業の創業者らはメディアに登場していましたが、報道の中心は「企業が作った製品」でした。創業者はガレージでピカピカの機械に囲まれて写真を撮ったり、基調講演や雑誌のインタビューに応じたりしましたが、富裕層や影響力のある人物としての自己を誇示することはなかったとのこと。当時、世界的な悪役として描かれていたMicrosoft創業者のビル・ゲイツ氏でさえ、競争心が強い読書家であること以外のプライベートはほとんど知られていませんでした。

◆2:創業者が寓話(ぐうわ)として広がり始めた時代(2007年~2015年)
この時代には創業者が自らの経験について講演するTEDトークなどが人気を博したほか、Facebook(現Meta)創業者のマーク・ザッカーバーグ氏を取り上げた映画『ソーシャル・ネットワーク』が商業的成功を収めるなど、「創業者」というアイデンティティが分化の主流として広がり始めました。スタートアップを対象にしたベンチャーキャピタル・Yコンビネータの登場で起業は実現可能なキャリアパスとなり、創業者を主人公とする物語は業界全体の起爆剤となりました。しかし、この段階でも寓話はイノベーションに焦点を当てており、生み出した製品によって創業者が称賛に値するかどうかが測られていました。

◆3:テクノロジー業界に詐欺まがいのやり口がはびこる時代(2015年~現代)
現代ではテクノロジーが「手っ取り早く金持ちになるための非倫理的な手段」と見なされるようになったとMr. Marketは指摘。テスラやSpaceXの創業者であるイーロン・マスク氏のように、過剰なまでの自己宣伝に熱心な創業者が登場するようになり、中には著名人が出演するライブ番組を手がけるTBPNをOpenAIが買収するなど、テクノロジー企業がメディア企業と化すケースも増えてきました。Mr. Marketは、「こうして世間の目には、創設者たちの関心は彼ら本来の神聖でオタク的な仕事から、権力・金・名声といった明らかに浅薄な追求に変わってしまったように映っています」と述べました。

特にMr. Marketが批判しているのが、PayPal創業者のピーター・ティール氏がパートナーを務めるベンチャーキャピタル・Founders Fundの動画メディアです。Founders Fundは2026年6月、OpenAI創業者のサム・アルトマン氏や、防衛技術企業アンドゥリル・インダストリーズ創業者のパルマー・ラッキー氏、物流スタートアップのフレックスポート創業者であるライアン・ピーターセン氏などが人狼系のゲームをプレイする動画を公開しました。

Can Tech Legends Find the Liar? (Mafia Episode 1) - YouTube


Mr. Marketは、こうした動画はテクノロジー企業の創業者をより魅力的な存在に見せるためのもので、確かに短期的にはうまくいくかもしれないと認めています。しかし、いくら映像編集と広報によって創業者らを魅力的に感じさせられたとしても、後から振り返れば笑いものにされるのは目に見えていると批判しています。

もはやテクノロジー企業にとって、「創業者ブランド」をアピールすることは必要不可欠となっています。それでもMr. Marketは、創業者はあくまで謙虚さと誠実さを持ち合わせて活動し、見ていて恥ずかしくなるような自尊心やアピールは避けるべきだと主張しました。

Mr. Marketの指摘は、ソーシャルニュースサイトのHacker Newsでも話題となっています。

What happened to nerds? | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=48538229

あるユーザーは、Mr. Marketのタイムラインはややズレており、1980年代から2000年代前半までテクノロジー企業のCEOは往々にして精力的なビジネスマンだったと指摘。これを打破したのが2002年頃に台頭したGoogleであり、「オタクたちがもはやスーツを着た経営者を必要とせず、自ら会社を経営する時代」の到来を告げたのだと主張しています。なお、結局のところGoogle創業者らもやがてプライベートジェットを購入するようになり、下品な創業者らの仲間入りをしてしまったとユーザーは指摘しました。

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in メモ, Posted by log1h_ik

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