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世界で3000万枚以上売れたニルヴァーナのアルバムのジャケット写真が「児童ポルノだ」と当時赤ちゃんモデルだった本人から訴えられる


世界的ロックバンド・ニルヴァーナの2枚目のアルバムである「ネヴァーマインド」のジャケット写真になった赤ちゃんが、「あの写真は児童ポルノだ」としてレコード会社を相手取り訴訟を起こしたことが話題となっています。

30 years later, the baby on Nirvana’s Nevermind cover is suing for damages | Ars Technica
https://arstechnica.com/gaming/2021/08/adult-who-used-to-be-the-nevermind-baby-says-nirvana-album-cover-is-child-porn/

Man Pictured on Nirvana's 'Nevermind' Cover Sues, Alleging Child Porn - Variety
https://variety.com/2021/music/news/nirvana-baby-nevermind-lawsuit-1235048465/

問題となっているのはニルヴァーナが1991年にリリースした2枚目のアルバムであるネヴァーマインドの、以下のジャケット写真。ネヴァーマインドにはニルヴァーナの代表曲のひとつである「Smells Like Teen Spirit」も収録されており、全世界累計販売枚数は3000万枚を突破しています。


訴えを起こしたのは、ジャケット写真のモデルとなった本人であるスペンサー・エルデン氏。同氏は「児童ポルノを意図的かつ商業的に販売することで、衝撃的なイメージの性質を利用し、音楽を宣伝した」として、DGC Recordsおよび親会社のユニバーサルミュージックグループ、ニルヴァーナの元メンバーであるデイヴ・グロール氏やクリス・ノヴォセリック氏、ニルヴァーナのボーカルとして活躍し亡くなったカート・コバーン氏の妻であるコートニー・ラブ氏らを相手にカルフォルニア中央地区連邦地方裁判所で訴訟を提起しました。スペンサー氏は損害賠償金として15万ドル(約1700万円)の支払いおよび、訴訟費用の負担を求めています。なお、訴状にはスペンサー氏の写真が使用された1991年当時すでにニルヴァーナを脱退していたチャド・チャニング氏の名前もあります。

写真は全裸の赤ん坊がプールを泳ぎながら釣り針にかかったドル紙幣を追いかけているように見えるため、これまでは資本主義に対するアンチテーゼとみなされてきました。また、一般的には乳幼児のヌード写真は児童ポルノとはみなされないのですが、スペンサー氏は「この写真は児童ポルノである」と訴えています。

スペンサー氏の父親であるリック・エルデン氏がCNNに語ったところによると、エルデン一家はレコード会社がジャケット写真の撮影のために生後4カ月だったスペンサー氏をプールに「0.5秒」投げ入れる権利を200ドル(約2万2000円)で販売し、写真は写真家のカーク・ウェドル氏により撮影されたとのこと。


スペンサー氏の弁護を担当するロバート・Y・ルイス氏は、ジャケット写真が児童ポルノであると主張するために、「(赤ん坊とドル紙幣が一緒に写った写真は)セックスワーカーのように見える」「(性器が露出しているため)性的に露骨である」と訴えています。これに対してエンターテインメント系メディアのVarietyは「異常な解釈」と指摘しています。

なお、スペンサー氏は過去にネヴァーマインドのリリース10周年、17周年、20周年、25周年を記念して、同じ構図でプールに飛び込んで写真を撮影しています。しかし、これらの写真撮影と同時に行われたインタビューの中で、スペンサー氏は毎回、ジャケット写真に自身が写っていることからくる「深く複雑な心境を吐露している」とVariety。ただし、ジャケット写真がポルノ写真であると訴えたことは一度もなかったとのこと。

過去のインタビューを通して一貫しているのは、「撮影日に支払われた200ドル以外に、エルデン一家には何も支払われなかった」という点です。ルイス氏は「スペンサーも彼の後見人も、スペンサーの写真撮影を許可したものの、写真の使用を許可する署名には一切応じておらず、彼の写真を商業的な児童ポルノとして使用する許可を出していません」と主張しています。

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in メモ, Posted by logu_ii

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