ロックバンドが35年前に発売したレコードに隠したイースター・エッグとは?
1984年に発売されたクリスチャンロックバンド「Prodigal」のアルバム「Electric Eye」に、イースター・エッグとしてホビーパソコン「コモドール64」のプログラムが隠されていたことをYouTubeチャンネル「8-Bit Show And Tell」のロビン氏が発見しました。
35 Year-Old C64 Easter Egg Hidden On Vinyl - YouTube
こちらが「Electric Eye」のレコード。
レコードには「Cー64」と彫られており、これが「コモドール64」を示しているというわけ。
コモドール64のプログラムは、通常のレコードプレイヤーでは針を落とせない中央に貼られたラベルの近くに隠されています。
というわけで、プログラムが記録された部分を再生するためロビン氏はレコードプレイヤーの改造に取りかかり始めました。まずターンテーブルを取り外します。
ムービーの中で使用しているレコードプレイヤーは、曲の再生が終わると自動でトーンアームが元の位置に戻ってしまう仕様なので、トーンアームが戻らないよう白い歯車を外します。
ターンテーブルをセットし直して準備は完了。
ラベルすれすれの位置に、そっと針を落とすと機械が故障したかのようなノイズのような音が再生されました。
データを出力するため、カセットテープを用意し……
録音開始。
録音したデータをコモドール64で読み込みます。
しかし、読み込みに失敗したらしく、出力結果は「ERROR」という表示になっていました。
そこでロビン氏はカセットテープによる録音は諦め、PCを用いて、録音したデータをフリーソフト「Audacity」で増幅。
ホビーパソコン「Aquarius」のデータレコーダーを使って、PCのデータをカセットテープに出力します。
再度コモドール64でデータを読み込みます。出力結果を見るとアルバムのタイトルと同じ「ELECTRIC EYE」と表示されており、データの読み込みは成功。レコードに隠されたプログラムを実行することができるようになりました。
レコードに隠されていたのは、アインシュタインの言葉と聖書の引用でした。
ロビン氏は誰がイースター・エッグを仕込んだのかを探るべく、「Prodigal」のメンバーに問い合わせを行いました。その結果、メンバーの1人であるリック・フィールズ氏から証言が得られたとのこと。フィールズ氏によると、メンバーにはコモドール64でのプログラミングを行える人材がおらず、フロリダのコンピューターショップで働いていたファンがプログラミングできるということだったので依頼した、という経緯で仕込まれたものだったそうです。
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