「世界的ブランドトップ15」ランキングの移り変わりを2000年以降で比較したムービーが人気沸騰
世界に名だたるグローバルブランド企業トップ15について、2000年から2018年までの期間のブランド価値の変化をグラフで表現したムービーがTwitterなどのSNS上で大きな話題を集めています。ムービーでは18年間ずっとランクインし続けるトヨタやコカ・コーラ、マクドナルドといった企業がある一方で、IT化の波に乗ってグングン勢いを増してランクインしたAppleやGoogleなど、グローバルブランドの動向が一目でわかるようになっています。
Crazy. Top 15 Global Brands Over The Last 19 Years! via @Interbrand pic.twitter.com/T9piVM6R88
— Jack Kosakowski (@JackKosakowski) 2019年2月21日
多くのTwitterユーザーによってムービーが投稿されていますが、基となったのはイギリス・ロンドンにある世界最大のブランディング企業Interbrandが算出した企業ブランドの価値ランキング。Interbrandは企業ブランドを「常に変化し続ける事業資産」と位置付けており、世界各国でブランド価値を作り出し、高める事業を展開しています。
そんなInterbrandは企業ブランドの価値測定において、ブランドを金銭的価値で測定する「Brand Valuation(ブランド価値評価)」という手法を導入しており、Brand Valuationは世界標準として認められているとのこと。Interbrandがグローバルブランドとして認める企業は、地理的境界や文化的境界を超越した真にグローバルな企業であるとのことで、「収益の少なくとも30%以上は本拠地以外の地域から得ている」「アジア・ヨーロッパ・北米などで大きな存在感を示しており、多くの新興市場もカバーしている」「長期にわたる財務実績に関する十分なデータが入手可能」といった要素を満たしていなければなりません。
Best Global Brands - Interbrand
https://www.interbrand.com/best-brands/best-global-brands/methodology/
そんなInterbrandが算出したブランド価値に基づき、「2000年以降のグローバルブランドトップ15」の企業をランキングにしたムービーがこれ。
Top 15 Best Global Brands Ranking (2000-2018)
スタートである2000年のグローバルブランドランキングトップ15は以下の通り。ブランド価値が高い順に棒グラフで表されており、棒グラフの右端の数値がブランドの金銭的価値を100万ドル(約1億1000万円)単位で表したもの。トップがコカ・コーラでブランド価値は725億3700万ドル(約8兆円)、2位がMicrosoftで701億9600万ドル(約7兆7000億円)となっており、この2社が頭一つ抜けている印象です。3位がIBM、4位がIntel、5位がNokia、6位がゼネラル・エレクトリック。7位には自動車メーカーのフォード・モーターがランクインし、8位がウォルト・ディズニー・カンパニー、9位がマクドナルド、10位が通信コングロマリットのAT&T。11位がタバコブランドのマルボロ、12位がメルセデス・ベンツ、13位がヒューレット・パッカード(HP)、14位がコンピューターネットワーク機器開発のシスコシステムズ、15位にトヨタがランクインしていました。
グラフが動き出して2001年に突入すると、トヨタが16位以下になった代わりにメガバンクのシティグループがランクイン。上位ではNokiaとゼネラル・エレクトリックが順位を入れ替えるといった動きが見られます。右下の「トップ成長率ランキング」では、スターバックスやサムスン電子といった企業が確認できます。
やがてシスコシステムズが転落して再びトヨタがトップ15位に登場。
2002年になるとトヨタが順位を一つ挙げて14位になりました。トップは依然としてコカ・コーラで、ブランド価値は700億ドル(約7兆7000億円)を割っています。
2002年のうちはトップ15の顔ぶれに変動はなく、トヨタやマルボロ、メルセデス・ベンツなどが順位をじわじわと上げていきました。
2003年になるとクレジットカードで有名なアメリカン・エキスプレスがトップ15入り。入れ替わりでAT&Tが16位以下となっています。
やがて再びコカ・コーラのブランド価値が700億ドルの大台を突破。
2004年になると、2000年の時点では7位に付けていたフォード・モーターがついに15位になってしまいました。
そしてついにカミソリのブランドであるジレットがフォードを抜き、15位に浮上。成長率ランキングではAppleの姿が確認できます。
2005年になるとこんな感じ。コカ・コーラ、Microsoft、IBMのトップ3社にじわじわとゼネラル・エレクトリックが近づいており、トヨタは第9位に位置付けています。
2006年に突入しても、ほとんどランキングに変化は見られません。一方で成長率ランキングにはGoogleが登場。
2006年の終盤になると、ジレットを抜いてBMWがランキングに登場しました。
2007年にはコカ・コーラ、Microsoft、IBM、ゼネラル・エレクトリックの4社がトップグループを形成しており、そこから200億ドル近く離れてNokia、トヨタ、Intelが並びます。
2008年にはジレットがトップ15に戻りマルボロが陥落したと思いきや……
一気にGoogleがトップ15入り。一気に15位のジレットを抜き去ります。
そのままグングン順位を上げていき、2009年突入時には10位にまで浮上。トップ層ではIBMがMicrosoftを抜いて2位となりました。
2009年中にはルイ・ヴィトンがトップ15ランキング入りするも……
すぐさまシスコシステムズが抜き返します。
Googleは2009年のうちにトヨタを抜いて7位にまで浮上し……
2010年は一気に5位まで上昇。
2011年にはゼネラル・エレクトリックを抜いて4位になりました。成長率ランキングにはオンラインショッピング大手のAmazonが登場しています。
そしてついにAppleがトップ15ランキングに姿を現します。
Appleはスイスイと順位を上げていき、あっという間に8位まで浮上。
2012年になるとこれまでずっと首位を維持してきたコカ・コーラのすぐ背後までIBMが迫る一方、GoogleもMicrosoftを今にも抜きそうなほど。Appleも6位に浮上してゼネラル・エレクトリックを見据えている中、15位に成長率ランキングの常連だったサムスン電子が登場しました。
そしてついにGoogleとAppleが世界3位、4位のブランド企業となり、Microsoftとゼネラル・エレクトリックはそれぞれ5位、6位に後退。一方でサムスン電子も急激にランキングを上げて9位に位置付けています。このままGoogleとAppleがしのぎを削りつつコカ・コーラとIBMに迫っていくのかと思いきや……
Appleが信じられないほどの勢いでランキングを駆け上がります。一方で成長率ランキングにはFacebookの姿。
Appleがそのままコカ・コーラを抜き去ってブランド価値1位になりました。これによって10年以上も続いてきたコカ・コーラのグローバルブランド首位の座が陥落。
2013年のうちにGoogleもブランド価値2位となり、AppleとGoogleが世界1位、2位となります。
2014年になるとAppleのブランド価値が1000億ドル(約11兆円)を突破し、オンラインショッピング大手のAmazonが15位に登場。
2015年になるとGoogleも1000億ドルの大台を超えました。ほかの企業もブランド価値総額はどんどん成長しているにもかかわらず、トップ2社の勢いがすごすぎて棒グラフ的にはほとんど成長していないように見えてしまいます。堅実に成長を続けたトヨタは世界6位に浮上。
2016年にはAmazonが着実に順位を上げて世界8位になり、Appleのブランド価値が1700億ドル(約18兆7000億円)を突破。
そしてついに、成長率ランキングで首位をひた走ってきたFacebookがブランド価値ランキングに姿を見せました。
Facebookは瞬く間にランキングを駆け上がり、2018年にはブランド価値8位に浮上。Amazonは世界5位となっています。
2018年にはAppleのブランド価値が2000億ドル(約22兆円)を突破し、Apple、Google、Amazonといった新時代のトップ3が誕生。最終的に、ランキングは1位Apple、2位Google、3位Amazon、4位Microsoft、5位コカ・コーラ、6位サムスン電子、7位トヨタ、8位メルセデス・ベンツ、9位Facebook、10位マクドナルド、11位Intel、12位IBM、13位BMW、14位ディズニー、15位シスコシステムズという結果になりました。
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