お店の利用者情報を映像分析により可視化しマーケティングに生かす「Aura Vision」
お店に来ている人が男性なのか女性なのか、どういった生活を送っている人なのか、そもそも収入はどれぐらいなのか……といった情報は、手に入ればマーケティングに役立つものですが、実際に1人1人にアンケートを採るのはとても大変。スタートアップ・Aura Vision Labsの開発した「Aura Vision」は、建物や施設に設置されている防犯カメラの映像をもとに、利用者情報を自動的に割り出してくれるという技術です。
Aura Vision - Unique in-store visitor insights
https://auravision.ai/
ECS entrepreneurs secure £100k seed investment for retail customer tracking system | Electronics and Computer Science | University of Southampton
https://www.ecs.soton.ac.uk/news/5579
Aura Vision Labsが生み出した「Aura Vision」は、コンピュータービジョンと生体認証識別技術を利用してカメラ映像を分析し、映っている人を見分けることができる技術です。
小売店では独自のポイントカードを導入するなどして、どういったお客さんが利用しているか、どういった買い物内容なのかという情報を集計していますが、「Aura Vision」ではそのような紐付けなしで、お客さんの性別・年齢がどういった分布になるかという情報を得ることが可能。さらに、個人情報に触れることなく、コンバージョン率の向上や機会損失への対応、特定顧客セグメントへのターゲット設定といったマーケティングを行うことができます。
商品の購買の偏りなどであればポイントカードなどを利用した形でも必要なデータは得られますが、「Aura Vision」はカメラ映像を用いているおかげで、「店内の人の動き」が可視化されるので、入口から売り場までの動線改善などにも情報を役立てることができます。
一例がこんな感じ。これは「女性客」の動線を示したものです。
そしてこれは「男性客」の動線を示したもの。左側が店内、右側が入口で、そこを横断するような移動が多いのは共通していますが、男性は上の方へ行こうとする動きが多いのがわかります。
全利用客の動線だとこんな感じ。こういった情報をもとにして、最適な店舗設計が行えるというわけです。
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