メモ

銃は自殺率を上昇させる


by Z H

アメリカでは1999年と比べて2016年の自殺者数がなんと30%も増加しています。自殺にはさまざまな理由が考えられますが、自殺の際に用いられる手法としては「銃器を使用した自殺」が圧倒的に多くなっており、銃が自殺率を上昇させることを示すデータが複数示されています。

To Reduce Suicide in the U.S., Regulate Guns - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/view/articles/2018-06-07/guns-are-a-factor-in-rising-u-s-suicide-rate

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、アメリカで急上昇している自殺率を低下させるための調査を行っています。CDCが公開した最新の報告書によると、自殺に影響している要素として、人間関係や仕事上の問題、金銭トラブル、住宅問題などさまざまな「プレッシャー」が挙げられています。現代社会を生きる中で受けるさまざまなストレスが人々の命を奪う危険につながる可能性が示唆されているわけです。

そして、報告書の中では自殺を予防するためのいくつかの戦略も提示されています。雇用を促進し、住宅不足に取り組み、医療従事者がオンラインや電話で治療を提供できるようにすることで、雇用主・学校・地域社会が自殺を思い悩む人々を手助けすることができるようになる、と報告書には記されています。これにより自殺しようとするほど日々の生活に苦しみを感じている人を救うことができる、と提案されているわけです。

by Fred Mouniguet

CDCが報告書で提案している自殺予防策に対して、海外メディアのBloombergは「他にも自殺を予防するための戦略があるもののCDCはそれを無視している」と記しています。自殺は「なぜ自殺しようとするのか」という動機と、「どうやって自殺するのか」の手段にわけて考えることができ、アメリカでは銃器を用いた自殺が最も多いため、手段の部分をおさえることで自殺を予防することができる、とBloombergは主張しているわけです。

精神面の健康状態が判明している人の自殺の41%が銃器を使用したものであり、判明していない人の自殺の55%が銃器を使用したものであることが明らかになっています。自殺は非常に衝動的な行為であるため、銃のような武器が手元になければ自殺について再考する機会を人々に与えることができ、生き残ることができるというわけです。

以下のグラフはアメリカの州ごとにおける家庭の銃器保有率(横軸)と自殺で銃器を使用する率(縦軸)を示したもの。銃器保有率の低いハワイなどは、保有率の高いワイオミング州と比べると自殺で銃器が使用される割合はかなり低いことがわかります。


アメリカのコネチカット州やインディアナ州では、警察が「銃器を使って他人や自分を危険に晒す可能性のある住民」から銃器を没収することができる法律が適用されており、この法律が施行されてから銃器を用いた自殺率が大幅に低下したという調査データもあります。

2016年にはアメリカで約4万5000人が自殺しており、1999年から自殺率はなんと30%も上昇しています。自殺を予防するために国家と地域社会はさまざまな予防策を迫られるわけですが、危険度の高い人々の銃器アクセスを制限することで自殺を緩和することはできるはず、とBloombergは記しています。

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