Facebookがオープンソースの無線通信プラットフォーム「OpenCellular」を発表、遠隔地のネットインフラ整備へ
インターネットに接続できない人の数は2015年末時点で約40億人以上おり、世界人口の約10%もの人がインターネット接続の不可能なへき地に住んでいます。Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏は世界中のいたるところからインターネットに接続できるようになるべきと考えていて、それを可能にするオープンソースの無線通信プラットフォーム「OpenCellular」を発表しました。
Introducing OpenCellular: An open source wireless access platform | Engineering Blog | Facebook Code | Facebook
https://code.facebook.com/posts/1754757044806180/introducing-opencellular-an-open-source-wireless-access-platform
Facebookが発表したOpenCellularは、インターネットに接続できない地域に住んでいる人たちのネットワークインフラを整備するために開発された無線通信のプラットフォームで、コストパフォーマンスが高く、ソフトウェアでの定義・制御が可能になっています。
OpenCellularは、システム機能と環境機能(温度モニターなど)を管理できる汎用性の高い「General-Baseband Computer(GBC)」と、アナログ・フロント・エンドで統合される高周波という2つのサブシステムで構成されているとのこと。発表された端末は2GからLTEまでの通信規格に対応可能です。
FacebookがOpenCellularのハードウェアのデザイン・ファームウェア・ソフトウェアをオープンソース化したことで、通信キャリアや起業家、OEM、研究者たちはインターネットに接続できない地域のネットワークインフラを整備することが可能になります。また、オープンソース化によりコストが大きく下がるため、通信キャリアなどの既存の企業だけでなく、スタートアップのような新しい企業の参入にも期待しているとのこと。
OpenCellularは靴箱くらいの大きさで、10km以内の最大1500人までをサポート可能。2016年夏までには、OpenCellularのソフトウェアがリリースされる予定です。
Facebookはへき地にインターネットを提供するために、OpenCellular以外では旅客機サイズのWi-Fiドローンの開発を進めています。
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