トランクケースから医療用ベッドまでありとあらゆるものをモビリティ化できる「X-mobility」
自動車部品メーカーのデンソーは、2014年10月7日から始まっている「CEATEC JAPAN 2014」にブースを出展しており、世界中の自動車メーカーに製品を提供してきた経験を生かした最新技術を展示しています。小型・高出力のモーター技術とセンサーを応用したインホイールモーターを取り付けていくことで、どんな物体でもモビリティ化して360度移動させられるのが「X-mobility」です。スマートフォンやタブレットから操作するとのことなので、実際にデモ機を操縦させてもらいました。
デンソー、「CEATEC JAPAN 2014」に出展|デンソー
http://www.denso.co.jp/ja/news/newsreleases/2014/140930-02.html
デンソーのブースに来てみると、ちょうど「X-mobility」のプレゼンが行われていました。滑らかな動きで小さなモビリティが動いています。
モーター・減速器・バッテリー・通信モジュール・制御基板・各種センサーを搭載したインホイールモーターのX-mobilityは、例えば買い物カートに取り付けて自分の周りに追尾させたり、医療現場でベッドや点滴器の移動を容易にしたり、トランクケースに取り付けて乗って移動する、というような使用用途が想定されているとのこと。
というわけで展示されていたX-mobilityはこんな感じ。
このデモ機には3台のX-mobilityが取り付けられていますが、それぞれの車輪がお互いの位置情報を互いに確認しているため、どこにいくつ取り付けても、好きな物体を360度移動させられるというわけです。
専用のアプリを使ってスマートフォンやタブレットから簡単に操縦可能。まだ実用段階ではありませんが、今回の発表によって得た経験や、メーカーからの意見などを製品化に生かしていくそうです。
なお、X-mobilityをタブレットで操縦している様子は以下のムービーから見ることができます。
あらゆるものをモビリティ化するデンソーの「X-mobility」を操作している様子 - YouTube
とても滑らかな動きで、デンソーが自動車で培った制御技術を活かした高度な群体・統合制御を実現していることがわかります。
操縦を行っていたタブレットの画面。
両手で円の黒いラインを持ちながら右回りに引っ張ればモビリティが右回転します。
左回りに回せば左回転です。
黒いラインを持ったまま下に引っ張れば下方向に移動し、上方向に引っ張って後退させることも可能です。少し操縦させてもらいましたが、慣れれば特に難しい操作ではありませんでした。
「重い荷物の運搬にデモ機のサイズでは無理があるのでは?」と説明員の方に伝えてみたところ、X-mobilityは使用用途に合わせて大きなサイズから小さなサイズまでが作られる予定とのこと。さまざまなサイズのX-mobilityがあれば、アイデア次第でいろいろな使い方ができそうです。
・関連記事
最先端技術が集う「CEATEC JAPAN 2014」が開幕、全記事一覧まとめ - GIGAZINE
人が打ちやすい球を1/1000秒単位で計測するオムロンの「ラリー継続卓球ロボット」はこんな感じ - GIGAZINE
トヨタの次世代パーソナルモビリティ「i-Road」チョイ乗りレポ - GIGAZINE
ホンダのパーソナルモビリティ「UNI-CUB β」は先着限定で試乗が可能 - GIGAZINE
トヨタの体重支持型モビリティ「Winglet」ムービー&フォトレビュー - GIGAZINE
・関連コンテンツ