世界一「深い」場所にあるポストからお手紙を出す方法とは
2002年にギネスブックに「世界一深いところにあるポスト」として認定されたのが、和歌山県周参見町にある「すさみ海中郵便ポスト」。その名の通り水深10mの深さに設置されており、普通に潜っただけでは到底到達できない場所にあるのですが、実際にポストは機能しており手紙がちゃんと届くようになっているとのことなので、実際にポストから手紙を投函してみました。
クラブノアすさみ海中郵便ポスト
http://www.susami.club-noah.net/post.html
ということで、和歌山県にあるJR周参見駅に到着。海沿いののどかな駅です。
駅から車で数分で今回ダイビングを行うクラブノアすさみに到着しました。場所が分からない時は事前に駅までの送迎をお願いすることも可能です。
ここが受付。
まずは体験ダイビングの申し込みを行います。
待合スペースにはテーブルが並んでいて……
飲み物などが自由に飲めるようになっていました。
お茶やコーヒーがセルフサービスになっています。
海に関する本なども並んでいます。
体験ダイビングが始まる前の時間や終わった後にリラックスしてのんびり過ごすのもよし、というわけです。
申し込み書を出した際に記入した身長・体重・足のサイズから、自分にピッタリのダイビングスーツを借りられるので……
青いプレハブ小屋のような更衣室で着替えます。
更衣室の中には荷物を入れるためのバスケットや……
シャワー。
ドライヤーやティッシュ・ヘアケア用のクリームがありました。貴重品は受け付けに預ける仕組みで、タオルやシャンプー&リンスなどは持参したものを使います。
海中ポストを見るため体験ダイビングをしにきている人は他にもいて、みんなこんな感じのスーツ姿で海の中に入っていきます。
受付ではポストに入れるためのハガキが1枚170円で販売されていたので、購入。なぜか短冊ももらいました。
取りあえず願い事を書いてみます。
ハガキにも記入。
準備ができたら体験ダイビングの講習が始まります。講習では海中での呼吸の仕方、ゴーグルが曇った時の対処方法、耳抜きの方法、「OK」「トラブル」「ゆっくり泳ごう」などをハンドサインでどうやって示すか、などを習います。
これがボンベ。装備は全部で20kgほどあるので、背負って歩くだけ筋トレか修行を行っているような雰囲気になります。
ボンベや重りを装着してフラフラとした足取りになりつつも、海へと向かっていきます。
コンクリの通路を抜けると……
青々とした海が広がっていました。
木でできた道を下っていって……
ここから入水していくわけです。足場が悪いので「転んだら頭を打ち付けて死ぬかもしれない」とドキドキしながら進みます。
岩にはロープがくくりつけてあります。
これは海中へと続いていっているので、ロープを辿るようにして進んでいけばうまく目的のポイントまで移動できるわけです。
ということで、いざ入水。
ロープをたどりつつ進んでいくと、徐々に深くなっていき、ある程度まで潜るとロープが途切れ、インストラクターさんの助けを借りつつ海中世界を堪能できる仕組みです。
水の透明度が高いので、悠々と泳ぐ魚たちの姿を見ることが可能。
よーく見ると……
いろんな所に海の生物たちが潜んでいます。
ニョロニョロがいる!と思ったらアオリイカの卵だそうです。
そして……
本当に海の中にポストが立っていました。何か横に生えている、と思ったら……
七夕シーズンだったので、竹が飾られていたのでした。
さきほど書いた短冊をくくりつけます。
古代遺跡がごとき貫禄をかもしだす海中ポストはもはや郵便マークがどこにあるかもわからない状態ですが、ちゃんと投函口はありました。ここからお手紙を出していくわけです。
実は海底ポストは2つ存在し、期間ごとに入れ替えを行っているとのこと。実際に地上でも既に貝のせいで白く変色してしまったポストが置いてありました。
海中で見るのとまた違った雰囲気。
表面はボコボコしています。
よーく見ると、投函口の下に郵便マーク「〒」が確認できるのでした。
なお、出したお手紙は折れ目がついたり変色したりと、厳しい闘いをくぐりぬけたかのような雰囲気になっていましたが、ちゃんとGIGAZINE編集部に届きました。
体験ダイビング料金は機材料金込みで1万3000円。小学校高学年から参加可能で、予約時に身長・体重・足のサイズ・眼鏡の有無を伝える必要がアリ。また水着・タオル・ビーチサンダル・飲み物・日焼け対策は各自で準備する形式になっており、体調や本人の状態によっては必ずしも海中ポストにまでたどり着けるわけではないので、注意が必要。なお、開催は午前・午後10時15時1日2回となっています。
クラブノアすさみダイビング予約フォーム
http://www.susami.club-noah.net/yoyakuf.html
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