デジタル一眼カメラのオートフォーカスのピントを自力で補正できる「Spyder Lenscal」
デジタル一眼レフカメラといえば、レンズを替えたり、ISO感度や絞り、露出、コントラストなどのさまざまな設定を調整することが可能で、それにより自分の好きなように変えられるのが便利で楽しい所ですが、オートフォーカスのピントがずれている、あるいは思った通りの場所にピントが合わずにずれまくると全てが台無しになってしまいます。そんな時に役立つのが、一眼カメラのオートフォーカス機能調節用ツール「Spyder Lenscal」です。
Datacolor Japan | Spyder Lenscal
http://www.datacolor.jp/products/camerasolutions/spyderlenscal.html
これがSpyder Lenscal。
パッケージ裏には簡単な使用方法が描かれています。
中身はSpyder Lenscalの本体、クイックスタートガイド、英語や日本語などで「ありがとう」と書かれたカード。
これがSpyder Lenscalの本体です。
メモリの描かれている部分は可動式で、これを持ち上げて……
次に本体の上半分も持ち上げます。
そしてメモリが描かれた板の裏にある出っ張り部分を……
ひっかけます。
こんな感じになり、これがSpyder Lenscalを使用する際の形になります。
この組み上げたSpyder Lenscalを三脚に取り付けて……
Spyder Lenscal本体に付いている水平器を見ながらセット。
水平垂直に立たせられたらSpyder Lenscal側の準備は完了です。
次に、フォーカス機能を調整したいカメラとレンズを準備。今回はNikonのD300Sと、ズームレンズのAF-S DX NIKKOR 18-105mm f/3.5-5.6G ED VRを使用します。
まず、カメラとSpyder Lenscalの高さが平行になるようにセットして……
そしてカメラとSpyder Lenscalを、「カメラを最もよく使用する距離」だけ離します。
ズームレンズのオートフォーカスを調整する場合は、レンズを最大までズームしておく必要ありです。
また、カメラの設定をオートフォーカスに設定し、撮影モードはマニュアルもしくは絞り優先モード、F値は最低まで下げておき、手ブレ補正もオフにします。
ISOは200以上の値を選択し、これらの設定が終わったらSpyder Lenscalの本体右端にあるメインターゲットにピントを合わせてシャッターをポチッ。
するとこんな写真が撮れました。
アップで見ると、メモリ部分の0にピントが合っており、ピントのズレは特に見られませんでした。さすがNikon!
ピントがずれている場合には下部画像の様に写真が撮れる、というわけ。
こんな風にピントが前後にずれてしまっている場合には、カメラの設定画面からオートフォーカスの微調整メニューを選択して……
レンズのピントを前後に微調整してやり、Spyder Lenscalのメモリの0部分にきれいにピントが合うようセットしてやればOK。
Nikon製品たちは優秀な結果をたたき出してくれましたが、他のカメラやレンズを使って測定を行ってみると、「前ピン」気味で手前の1付近にピントが合ってしまうものや……
極端な「後ピン」になってしまうカメラとレンズの組み合わせなどもありました。
オートフォーカス微調整機能が有る無しに関わらず、このSpyder Lenscalを使えばレンズのピント合わせに不具合がある場合には発見可能になるので、「なんだかいまいちくっきりした写真にならない」「カメラとレンズの調子が悪い」と感じていた人は、1度テストしてみれば、経年劣化しているが微調整で収まる範囲なのか、あるいは修理に出してなんとか再調整しなければならないレベルなのかがわかります。
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