アメリカの田舎に流れるのんびりした空気と優しい時間、クマとお化けには注意
日本で一番人口の少ない鳥取県にスターバックスはありませんが、アメリカで一番人口の少ないワイオミング州にはありました。鳥取県とワイオミング州の人口はほぼ同じです。全体で3億1000万の人口を持つアメリカは、日本以上に人口の偏りがあります。この州による人口の差は今回の大統領選挙でも見ることができました。日本の小選挙区割りの様に、カリフォルニア、テキサス、フロリダといった人口の多い州の勝敗は選挙の行方を左右します。
今回の旅で、アメリカにはモンタナ州から入って、ワイオミング州、アイダホ州、ユタ州と走りました。いずれも人口は少ないですが、面積は日本の半分くらいある広大な州です。のんびりしている田舎のアメリカを楽しんできました。あちらこちらでクマが出没して、ハロウィーンでお化けまで登場。アイダホにはパリがありました。
こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。アメリカに入ってから「ワイルドだぜぇ」と、一人スギちゃんブームです。
アメリカ入国は交通量の少ない場所を選んだので、一切待つことがありませんでいた。そんな辺鄙な場所ですが、ハイテク機器が溢れているのがアメリカです。日本語の入国カードまでありました。パスポートにイランやアフリカのビザシールがいっぱいあったことで少し突っ込まれましたが「自転車で世界一周していて、メキシコに向かう」と説明して無事に入国できました。
◆モンタナ州(人口約99万人)
飛び込んできたストレート
初めてのアメリカとなったカットバンクの街は、カナダに比べると荒れていて緊張します。
アメリカらしいモーテルがありました
平坦な大地に刻まれた川を渡って。
牧草ロール
寂しくなるほどに何もない
しばらく南下すると山岳地帯に突入、アップダウンは堪えるけれど、変化のある景色は楽しいです。
川の付近だけに残る緑
モンタナ州の州都はヘレナ。街の南と西に商業区域が二つも広がって大きな街だと思っていたのですが、インターネットで人口を調べてみると市域で2万7000人、広域で6万7000人しかなくて意外です。
◆ワイオミング州(人口約56万人)
イエローストーン国立公園、グランドティトン国立公園と南下してワイオミング州のジャクソンに入ります。
全米最小人口のワイオミング州にスターバックスがあるのか気になっていたのですが、ジャクソンにありました。人口9500人のジャクソンにマクドナルド、ウェンディーズ、サブウェイ、ドミノピザ、デイリークイーンと揃っているのもアメリカならではです。
ウェンディーズ
小さな街が続いたワイオミング州
ほのぼのとした田舎の雰囲気は最高です
東西は山脈で谷となった部分が開拓されています
峠を攻略
2325mの峠でした
◆アイダホ州(人口約157万人)
一日だけだったけどアイダホ州を走行。アイダホポテトは有名ですよね。
アメリカにパリ!?
本物のアメリカンジョーク
人口570人のパリでした。
峠の攻略中に月の出、今宵は満月。
翌朝に湖を一望
アイダホ州とユタ州にまたがるベアレイクの標高は約1800m。峠は約2300mでした。
◆ユタ州(人口約276万人)
イエローストーン国立公園は冬の雪景色だったのですが、再び紅葉の秋に戻って一安心。
カナダの国旗にあるような葉っぱ
周りを山に囲まれた谷の中に位置するローガン
ローガンから一つ峠を越えたらグレートソルトレイクが登場
ユタ州の州都で2002年には冬季オリンピックも開催されたソルトレイクシティに到着しました。モルモン教の総本山で、市中心部には立派な教会が建っています。
カナダに比べると危険を心配していたアメリカも、走った場所に限れば平和で穏やかでした。のんびりとした空気に優しい時間が流れていて幸せになりました。
広大な土地で悠々すごしている牛さん
たまにお馬さんが駆け寄ってきて激励してくれます
モンタナ州ではちらほらと野生のシカの姿が。
街で目を惹くシカのツノのオブジェクト
一つ一つがシカのツノ。
森のクマさんじゃなくて、街のクマさんをよく見かけました。
客寄せのクマ
山から里に降りて働いてます。
古傷がうずきだしそうな強面のクマ
木登りが得意なクマ
「俺たちが支えているから座るクマー」
気のせいかもしれませんが、この中にクマがいます。
お化けたちまで賑やかなのは、ハロウィーンだからでした。
つぶらな瞳でみつめないで
自損事故
今にも動き出しそうなおじいちゃんと子ども
暴走族の集会現場に遭遇
ターミネーター!?
アメリカのお化けってテンション高いと思いませんか?
走れば走るほどアメリカを好きになりそうです。
ソルトレイクシティでアメリカ縦断の半分。ここから更に南へと進むとモニュメントバレーやグランドキャニオンといったビッグイベントが待っています。
(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com)
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