メモ

機密情報公開サイト「Wikileaks」が年末にも情報公開停止、資金が枯渇状態


アメリカ軍がバグダッドで民間人を殺害する動画をはじめ、ケニアの政治腐敗を突いたクロールレポート、アイスランド金融危機に関するレポートなど、これまで隠されてきた機密情報をリークしてきた情報公開サイト「Wikileaks(ウィキリークス)」。その活動内容は心当たりのある権力者にとっては非常にやっかいなものとなるため、有形無形の圧力がかけられてきました。特にここ1年間は金融関連の締め付けが強く、アメリカの主要な金融機関やVISA、マスターカード、PayPalなどが停止され、寄付の95%以上が遮られる事態となっています。

このため、新たに別の手段での寄付を求める呼びかけがスタートしました。状況はかなり深刻で、もしも寄付が集まらないようであれば、年末にも活動停止となる見込みです。

WikiLeaks
http://wikileaks.org/



Julian Assange: Financial blockade may close WikiLeaks - The Economic Times



Wikileaksはその名前が表すとおり、情報をリークするサイトです。リークされる情報は単純なゴシップではなく、一般人が見てもその重要性に気付かないけれど、国の権力者が見れば戦慄するような重大情報が含まれています。特に、現役アメリカ軍兵士から手に入れた、バグダッドでアメリカ軍の攻撃ヘリが報道記者を含む民間人を射殺する動画は、これまでであれば表沙汰にはならなかったであろうものであり、大きな話題を呼びました。

以下が実際に公開された動画です。動画は9分あり、アメリカ軍のヘリが民間人グループを見つけて、それをゲリラだと思って攻撃を加えるところ(1分28秒から)が詳細に記録されています。

Wikileaks leaked video of Civilians killed in Baghdad - Short video - YouTube


この動画はあくまで一例に過ぎず、Wikileaksは
イラク戦争アフガニスタン紛争についての機密情報をまとめて公開。アメリカ政府はWikileaksをやっかいな相手だと考えて、マスターカードやVISA、バンクオブアメリカ、eBay、PayPalからWikileaksへの入金をブロックし、圧力をかけ始めました。


1年間、この金融封鎖に耐え続けてきたWikileaksですが、いよいよ状況は最終局面に突入。24日にWikileaks創設者のジュリアン・アサンジが会見を開き、「金融封鎖に反撃すべく、寄付をして欲しい。このままではWikileaksは新年を迎えることができない」という声明を発表するに至りました。

広報担当者によると、Wikileaksを2013年まで続けていくためにはさらに350万ドル(約2億7000万円)の資金が必要だそうです。

ネット上に生まれた「新たなジャーナリズム」であるWikileaksといえども、ネット上だけで生きていくことはできません。ここでWikileaksの命運がたたれてしまうのか、それとも支援の輪がWikileaksを助けるのか、未来が一人一人の手に委ねられた形です。

なお、Wikileaksへの寄付は、オンライン通貨であるbitcoin、Flattr、携帯電話から利用できるプリペイドサービスのboxPAY、送金システムであるMoneyGram、そしてアイスランドやドイツ、オーストラリアにある銀行口座への直接振り込み、郵便為替、Wikileaks支援者へのPayPal支払いなどの手段が用意されています。

Wikileaks - Donate


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in メモ, Posted by logc_nt

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