ソフトバンクモバイル、LTEの実証実験において下り最大約70Mbpsの伝送速度を達成
ソフトバンクモバイルが第3.9世代携帯電話として導入を予定している高速通信規格「LTE(Long Term Evolution)」の実証実験において、下り最大約70Mbpsの伝送速度を達成しました。
なお、この実験結果は最大伝送帯域幅を用いた場合、下り最大150Mbpsの伝送速度に相当するそうです。
詳細は以下から。
1.5GHz帯におけるLTEシステム実証実験において下り最大約70Mbpsの伝送速度を達成 | ソフトバンクモバイル株式会社
このリリースによると、ソフトバンクモバイルは「ユビキタス特区」プロジェクトとして福岡県北九州市八幡東区で2009年12月から実施している、1.5GHz帯を用いたLTEシステムのフィールド実証実験において、10MHzの伝送帯域幅を用いて下り最大約70Mbpsの伝送速度を達成したそうです。
これが実験風景。実験は受信設備を設置した乗用車の中で行われました。
実験のシステムはLTE標準仕様に準拠した3局の実験用基地局で構成されており、基地局送信および移動局受信にはそれぞれ最大2本のアンテナを用いてMIMO(複数のアンテナを用いて伝送速度や伝送品質を向上させる無線通信技術)伝送を用いたとのこと。
LTEの実験用基地局
アンテナ2本が収容されています
なお、この実験結果はLTEの最大伝送帯域幅となる20MHzを用いて通信した場合に下り最大約150Mbpsの伝送速度に相当するもので、現行のHSDPA方式と比較して、3D映像やオンラインゲームのようなリッチコンテンツをリアルタイムに伝送できることや、伝送遅延を大幅に短縮できることが確認されたとしています。
今回の実験結果。厳密には下り最大69.573Mbpsという結果に。
また、複数の基地局装置を一ヶ所に集中して設置し、基地局アンテナだけをビルの屋上に配置する「光張出し基地局構成」と、隣接する基地局が協調制御して移動局と送受信を行う「複数基地局協調伝送方式」を組み合わせることで、基地局の設置コストや運用コストの低減が可能になるほか、干渉を受けやすい基地局同士の境界部分において、伝送速度が大幅に向上することが確認されています。
ちなみに実験の様子を収録したムービーは以下のリンクに掲載されています。
ムービー | 1.5GHz帯におけるLTEシステム実証実験において下り最大約70Mbpsのスループットを達成 | ソフトバンクモバイル株式会社
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