撮ってそのまま壁紙に使える写真を作れる、オリンパス「PEN E-PL1」のアートフィルタ機能をとことん使い倒してみた
オリンパス「PEN E-PL1」の機能として特徴的なのが、「PEN E-P2」から継承した「アートフィルタ」。フォトショップなどで加工したかのような、公式サイトいわく「アーティスティックな表現」が撮影するだけで作れてしまうというものです。
「E-PL1」には6種類のアートフィルターが搭載されており、そのバリエーション自体は「E-P2」より数自体は少なめとなっていますが、いくつかのフィルタが省かれた上で、新たに1種類「ジェントルセピア」というフィルタを追加した形になっているようです。果たしてフィルタの仕上がりにはどのような差があるのか「E-P2」の既存のフィルタとの比較をとことん行ってみました。また「アートフィルタ」はムービー撮影にも使用可能だったため、新フィルタを使ってセピア色の動画も併せて撮影してみました。
詳細は以下から。OLYMPUS PEN Lite E-PL1|デジタル一眼カメラ|オリンパスイメージング
大阪の繁華街・梅田に繰り出していろいろと撮影してみました。
◆梅田駅周辺の夜景
<E-PL1での撮影>
通常の「iAUTO」モードで撮影したもの。
日常のワンシーンをポップでキッチュなにしてくれる「ポップアート」。色味がかなり鮮やかで強くなります。
ほんわりと柔らかい感じを出してくれる「ファンタジックフォーカス」。きらきら輝く摩天楼のような雰囲気になって、これ一枚でそのままデスクトップの壁紙になってしまいそうです。
コントラストの強いモノクロ写真を作り出す「ラフモノクローム」
トイカメラで撮ったかのように周辺の光量と色合いを調整してくれる「トイフォト」
風景写真をまるでジオラマであるかのように写してくれる「ジオラマ」。手前のピントを微妙にぼかしたりして、ジオラマらしさを演出してくれる模様。
最後に「ジェントルセピア」。夜景だったので黒が強く出て、非日常的な雰囲気になりました。
<E-P2での撮影>
まずは「iAUTO」で一枚。
○「ポップアート」。これ以降、「E-PL1」にも採用されているフィルタには○をつけていきます。
○「ファンタジックフォーカス」
「デイドリーム」は「E-PL1」にはありませんでした。「ファンタジックフォーカス」と仕上がりが似ているので、そのために省略されたのでしょうか。
「ライトトーン」も省かれたフィルタのひとつ。上質なライティングで撮影した作風を演出するとのことで、「iAUTO」と比較すると全体が暗くなってしまっていますが雰囲気に柔らかさが出ています。
○「ラフモノクローム」
○「トイフォト」
○「ジオラマ」
「クロスプロセス」は予想外の発色と色の転びにを起こして、意外で非現実的な雰囲気を表現するとのことですが、確かにここまでほんわかしたように見えていた被写体が突然ホラー調のけばけばしい配色になるなど奇想天外な効果を生み出しているようです。ほかのフィルタに比べるとちょっとどぎつくて異彩を放っていたために省略されたのかもしれません。
◆昭和風の町並み(梅田スカイビル地下滝見小路)
<E-PL1での撮影>
「iAUTO」
「ポップアート」
「ファンタジックフォーカス」
「ラフモノクローム」
「トイフォト」
「ジオラマ」
「ジェントルセピア」
<E-P2での撮影>
「iAUTO」
○「ポップアート」
○「ファンタジックフォーカス」
「デイドリーム」
「ライトトーン」
○「ラフモノクローム」
○「トイフォト」
○「ジオラマ」
「クロスプロセス」
◆阪急梅田駅改札周辺
<E-PL1での撮影>
「iAUTO」
「ポップアート」
「ファンタジックフォーカス」
「ラフモノクローム」
「トイフォト」
「ジオラマ」
「ジェントルセピア」
<E-P2での撮影>
「iAUTO」
○「ポップアート」
○「ファンタジックフォーカス」
「デイドリーム」
「ライトトーン」
○「ラフモノクローム」
○「トイフォト」
○「ジオラマ」
「クロスプロセス」
最後に、風景だけでなく静物にフィルタをかけるとどうなるのか試してみました。
◆肝油ドロップの缶
<E-PL1での撮影>
「iAUTO」
「ポップアート」
「ファンタジックフォーカス」
「ラフモノクローム」
「トイフォト」
「ジオラマ」をかけたのですがあまり変化がありません。フィルタの特性上、静物を近距離で撮る際にはあまり効果が発揮できないようです。
「ジェントルセピア」
<E-P2での撮影>
「iAUTO」
○「ポップアート」
○「ファンタジックフォーカス」
「デイドリーム」
「ライトトーン」
○「ラフモノクローム」
○「トイフォト」
○「ジオラマ」
「クロスプロセス」
ここまで撮影してきて、レンズの種類も同じだということもあるのか、フィルタのかかり具合には極端な差は出ていないように感じました。また、「E-PL1」に残ったフィルタは選ばれしものであったのではないかと思わせるほど、それらのフィルタの仕上がりはかなり上質で、撮ってそのまま壁紙に使うことが可能な写真を撮ることも十分可能だと感じました。ただ、「E-P2」のシャッターの方が「E-PL1」より手応えのある形で切れるなど、感覚的な操作性がかなり異なったため、そういった部分を重視する人は一度実物を操作することをおすすめします。
最後に、「E-PL1」から追加された「ジェントルセピア」フィルタを使って動画を撮ってみました。なんていうことのない景色がばっちりセピア色の思い出風の動画に早変わりするので、ちょっと趣向を凝らしたムービーや写真を撮りたい人にとって、「E-PL1」は手ごろな機器と言えるかもしれません。
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