男性の多くがサイズの合わないコンドームによる健康リスクにさらされている
日本でも昨年世界最大クラスのコンドームなどが登場していますが、店頭に「ビッグサイズ」と「スモールサイズ」と書かれたコンドームが置いてあれば、見栄もあってついつい「ビッグ」の方に手が伸びるのが男性の心理かもしれません。そういった事情もあってか、半数近くの男性がサイズの合わないコンドームを使用していることが調査により明らかになりました。
ゆるすぎたり細すぎたりしてフィットしないコンドームは快感を低減させるほか、男性のみならずパートナーの女性にとっても健康リスクになっていると専門家は警告しています。
詳細は以下から。Men 'risking health by avoiding small condoms' - Telegraph
436人の男性を対象に行われたキンゼイ研究所による調査で、回答者の45%が過去3ヶ月以内に女性との性行為の際サイズの合わないコンドームを使用した経験があることが明らかになりました。
回答者は新聞広告とコンドーム販売会社のブログを通じて募集された18歳から67歳の男性で、アメリカのキンゼイ研究所のウェブサイトを通じてアンケートに答えました。調査結果の論文はSexually Transmitted Infections誌に掲載されています。
サイズの合わないコンドームを使用している男性はほかの男性と比べ「性行為の途中でコンドームが破れたり抜け落ちたりしたためパートナー共々オーガズムを得ることが困難となった」経験がある割合が2倍となっていたほか、「コンドームが勃起を得ることや勃起を維持することの妨げとなる」割合も2倍、「陰茎の炎症などの不快感により本人とパートナーの女性の快感が低減された」と報告する割合は5倍となっています。
さらに憂慮すべきことに、サイズが合っていないコンドームを使用している男性は性行為の途中でコンドームが乾くことを不満に感じている場合が多く、そのため性交が終わる前にコンドームを外す割合も2倍高くなっているそうです。
サイズが合わないコンドームを使うことにより男女共に「コンドームは快感を得る妨げとなる」「コンドームは破れたり外れたりするので信用できない」といった先入観ができてしまうと、コンドームの使用率そのものが下がり性感染症や望まぬ妊娠のリスクが高まることも考えられます。
論文の著者は「自分に合ったサイズのコンドームの使用を奨励する公衆衛生運動は男性とそのパートナーの女性にとって有益となるだろう」としています。
「サイズが合わない」というのはもちろん大きすぎる場合と小さすぎる場合の両方が含まれるのですが、パッケージに「エクストララージ」や「極太」などと書かれたコンドームを買うことに抵抗はなくても「エクストラスモール」や「極細」などと書かれているとレジに持って行きづらいという男性が大半だと思われるので、昨年世界最大クラスのコンドーム「メガビッグボーイ」と同時に発売された細身タイプのコンドーム「スマートボーイ」などのようなメーカー側のネーミングやキャッチコピーに関する配慮も公衆衛生につながるかもしれません。
また、服や靴と違って試着ができないものなので、さまざまなサイズの詰め合わせのような試供品が配布されているとフィットする商品を見つけやすいのではないでしょうか。
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