USBメモリをさした瞬間にウイルス検知&駆除が可能で常駐させても軽いセキュリティソフト「ESET Smart Security V4.0」を試してみた
今まではフリーのアンチウイルスソフト&ファイアウォールで十分だろうと高をくくっていたのですが、「ものは試しだからこのESET Smart Security V4.0を使ってみては?」ということで、実際に統合セキュリティソフト「ESET Smart Security V4.0」を使ってみました。
実際に使ってみて決定的な差だなと感じたのはその使いやすさ。いくら機能的に優秀でも使いにくければ意味がないわけですが、この「ESET Smart Security V4.0」は非常に使いやすく、さすがに操作もこなれている感じがします。また、反応速度の素早さも秀逸で、試しにウイルス感染済みのUSBメモリをざくっと「ESET Smart Security V4.0」が常駐しているパソコンにさしてみたわけですが、速攻で検知して駆除するという徹底ぶり。USBメモリの持ち主は信頼できてもそのUSBメモリも同じようにクリーンで信頼できるとは限らないので、地味ではあるのですが、かなり安心感の増す機能です。
というわけで、実際にUSBメモリを検知する様子のムービーや、ウイルスに汚染された場合の緊急起動ディスクの作成などなどを試してみました。実力の程は以下から。
イーセット スマート セキュリティ | 検出率No.1,軽さNo.1のウイルス対策ソフト
http://www.eset-smart-security.jp/
とにかくその速攻っぷりを分かってもらうために、USBメモリ上に自動再生を悪用した「Autorunウイルス」を擬したものを入れてテストしてみました。接続した瞬間に起動するウイルスなのですが、OSがUSBメモリを認識した音がした瞬間に検知と駆除が行われます。
自動再生についてはPCによって様々な設定がされており、なかなか統一されていないのが現状ですが、とにかくインストールしておけば防御されるという風になっています。
というわけで、まずはインストール。前のバージョンとほぼ同じなので細かいことは省略します。
「同意してインストール」をクリック
インストールの途中でセキュリティの強度を問われるので「厳密に保護する」をクリック。この設定は後で変更可能。
最後に「閉じる」をクリックしてインストール完了。
正常にインストールが終わっていればアイコンが出ているはず。クリックするとメニューが表れます。
検索方法と対象ドライブを選択。今回は「スマート検査」を選びました。
そうすると検索が始まります。
このままバックグラウンドでスキャンさせているとタスクトレイに表示されます。
スケジューラでアップデートの設定も可能です。
ちなみに「ファイルスキャンってちょっと時間がかかるから面倒だ」という意識を持っている人が多いかと思いますが、スキャン中でもまったくそれを感じさせない軽さ。これはファイルシステムにかなり深く食い込んでいるために可能な速度。
また、速さを実感するために是非やってみて欲しいのが下記の実験。セキュリティソフト開発のためのテスト用ウイルス「EICAR」を使ってどんな感じで検出するのか試してみました。ファイル上で右クリックした瞬間に検知と隔離が完了するという恐ろしい速さを見せています。
■リムーバブルメディアを利用できないようにするブロック機能
USBメモリは職場、家、ネットカフェ……など様々な場所で使われることからウイルスとの接触の危険も高くなります。セキュリティ団体IPAが4月に行った調査によると、USBメモリ利用者のうち実に7割が「うっかり知らないUSBメモリを使わない」などの対策を行っていますが、はっきりいって非現実的。個々のPCに何らかの防御を施して二重、三重の対策をしたほうがベターでしょう。ESET Smart Security V4.0は、接続した瞬間から監視を開始するためまったく効率を下げることなくリムーバブルメディアの安全を確保することができます。
また、単純に検出するだけでなく、ブロックして使用不可にすることも可能。右下にあるタスクトレイのアイコンを右クリックして「詳細設定」をクリック。
左にあるツリーメニュー内にある「ウイルス・スパイウェア対策」から「リアルタイムファイルシステム保護」を選び、「詳細設定」にある「リムーバブルメディアをブロック」にチェックを入れます。
このようにドライブは認識していますが、アクセスを拒否するようになります。
拒否するポートについてはこのように徹底的に細かく設定が可能。背面など分かりにくい部分のUSBポートは閉じておいて必要最低限のUSBポートについては開けておく……といった設定も可能になっています。
これだけ細かいと「一台一台の設定が大変なのでは?」「PCをリカバリしたときに設定し直すのが大変なのでは?」と思っていますがXML形式の設定ファイルのインポート・エクスポート機能もあるので複数のPCに同じ設定を施すことも可能。企業などでまとめて導入する必要がある時にとても便利になっています。
■緊急起動ディスク
また、USBメモリやCD-Rなどのリムーバブルメディアを用いて起動ディスクを作成することも可能。OSが深刻な感染を起こしたときに利用することで、駆除が可能な場合があります。利用するときはWindowsAIKをインストールする必要があります。Microsoftからディスクイメージで提供されていますので、まずそれをインストールしましょう。約1.3GBあります。
WindowsAIKのイメージを正しくマウントするとメニューが表示されるので「Windows AIK Setup」をクリック
「Next」をクリック
「I Agree」をクリックして「Next」をクリック
「Next」をクリック
「Next」をクリック
WindowsAIKがインストールできたらESET Smart Security V4.0のメニューから「リソースCDの作成」をクリック
「次へ」をクリック
利用するリムーバブルメディアを選択して「次へ」をクリック。今回はUSBメモリを使って起動イメージを作成してみます。容量は250MBほど必要なようです。
「作成」をクリック
USBメモリの中のデータは消えてしまうので気をつけましょう。「はい」をクリックするとインストールが開始されます。
終わったら「完了」をクリック。USBメモリには何か目印をつけて保管しておきましょう。
それでは実際にUSBメモリから起動させてみます。BIOSで起動ドライブにUSBデバイスを選択して、電源を入れるとブートが始まります。
プロンプトが表示されるので、もうしばらく待つ。
ほぼ同じインターフェイスでESET Smart Securityが起動。
起動したらウイルスの検索と駆除を開始します。
終了したら右上の×をクリックすると終了メニューが表示されます。シャットダウンしてUSBメモリを抜けば普通に起動するはず。
■ファイアウォール
ウイルススキャナ、メールフィルタと並んでもはや欠かすことのできない機能がこのファイアウォールですが、設定がいまいちよく分からないために、きちんとチューニングして利用できているかというと疑問が残ります。ESET Smart Security V4.0では「学習モード」が採用され、一定期間通信を行った記録を解析しブロックすべき通信とそうでない通信を判断してくれます。
発信、受信両方について細かい設定が可能
どのアドレスを信頼するかも設定できます。
■迷惑メール
これは前のバージョンでも採用されていた機能ですが、デフォルトでWindowsメール、Mozilla Thunderbirdにも対応。Thunderbirdは着々とシェアを伸ばしつつあるためこの変更は嬉しい人が多いのではないでしょうか。
その他にもとにかく細かく設定が可能。詳細設定のツリーメニューが大変なことになっています。
記事を作成中、スクリーンショットを撮りながらほとんどの機能を試しましたが、とにかく操作が軽いのが印象に残りました。セキュリティソフトは常に起動してファイルを監視しているために、全体のパフォーマンスを下げてしまう……という点が導入のネックになっているのですがこのESET Smart Security V4.0はほとんど速度の低下を感じさせません。
しかもこれだけの機能があってこの軽さはまさに脅威。前のバージョンでも相当に強力でしたがリムーバブル監視機能と緊急起動ディスクの作成機能が加わったことでより実際の使用シーンに即したものとなっており、本当の意味で「使える」ソフトになったといえるでしょう。価格はV3からV4への乗り換えは無償、年間ライセンスの新規購入は4200円、更新費用3150円とかなりリーズナブルなもの。体験版もあるのでとにかく一度使ってみて値段分の価値があるかどうか試してみるとよいと思います。
イーセット スマート セキュリティ | 検出率No.1,軽さNo.1のウイルス対策ソフト
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