「楽しいから、ただそれだけさっ!」ボクたちがUbuntuブースを出した理由 in CeBIT 2009
CeBITといえば世界を屈指のIT関連イベント。しかもビジネス中心の見本市という色が濃く、それだけにメルケル首相も力が入ってオープニングに駆けつけたりするわけですが、そんなイベントの色合いとは無関係に出展している面白いブースを発見しました。日本でもじわじわと人気上昇中のオープンソースOS、「Ubuntu」です。
というわけで、そんなUbuntuブースの様子は以下から。OpenOffice.orgのブースもあります。
ホール6にオープンソース関連のグループが集まったエリアがあります。Sunのような大企業も出展し、全体では結構なスペースを占めていました。
オープンソースソフトの代表格、OpenOffice.orgなどはそこそこ広いスペースに来場者用のデモ機なども準備。その雰囲気は一般企業に負けていません。
その一角、小さな出展者が集まった列にUbuntuのブースを発見。この大きさのブース1つあたりの出展料がいくらなのかはわかりません。ホールの端で決して条件がいいとはいえませんが、おそらくそれなりにかかるでしょう。
ブースの横にはUbuntuについて書かれたパンフレットが置かれ、テーブルの上にはUbuntuのインターフェースを表示した液晶ディスプレイのほかにドイツ語版の入ったCD-ROM、マグカップやステッカーなどが3、4点あるだけ。商売っ気はまったくありません。
ビジネス中心の見本市に、どうして彼らはわざわざ出展料を払いブースを出しているのか?自然と湧き起こった素朴な疑問をブースを仕切っている、Ubuntuキャップをかぶった青年にぶつけてみました。すると彼は一瞬「アンタ、なにバカなこと聞いちゃってるワケ?」と怪訝そうな表情をしたあとに「楽しいからだよ」と一言。さらに話を聞いてみると、そもそも彼がUbuntuにハマった理由は単純に「楽しいから」だそうです。Ubuntuそのものをいじるのも楽しいし、Ubuntuコミュニティで仲間と情報交換するのも楽しい。つまり、彼は単純に楽しいことを素直に追いかけていたらいつの間にかCeBITという世界有数のITイベントに出展するところまで至ってしまったわけですね。
何かに付けて「金・金・金」と世知辛い世の中。もちろんお金は大事ですが、彼のようにお金にこだわらず自分の「楽しい」という想いに従って突き進んでる人に合うと、心が洗われたような気持ちになります。ちなみに、彼と一緒にブースを切り盛りしていた女の子は彼のガールフレンド。彼に勧められてUbuntuを使い始めたら彼女もハマってしまったのだとか。オープンソースには、人を幸せにする何かが、上手く言えないのですが、「愛」のようなものがあるのかもしれません。
(取材・文:渡邊浩行、編集:GIGAZINE編集部)
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