アート

架空平行世界の百科事典「コデックス・セラフィニアヌス」


本の中身自体は架空の人工言語で書かれており、いまだに正確には解読されていないコメントや説明、そして奇妙な図版で構成されており、挿絵自体は水彩で描かれたものです。架空平行世界の動植物、住人、機械、衣類、建築物、カード、化学、迷宮、食べ物、そして各種の奇妙なイベントが紹介されています。

世の中に数多あると言われている有名な奇書の中でも実際に現存する数少ないものの一つで、当時出版された原本に至ってはなんと1200ドルから1500ドルで取引されている非常に高価な書物です。


ところが、この架空平行世界の百科事典「コデックス・セラフィニアヌス」(Codex Seraphinianus)がFlickr上で全ページ公開されています。本当にこの本の中身なのかどうかは不明ですが、かなり面白い。気分転換やデザインのインスピレーションを得るのに役立つかも。

鑑賞は以下から。
CODEX - a photoset on Flickr

この本の作者はイタリアのグラフィック・デザイナーであり、建築家でもあるルイージ・セラフィーニ。彼が1981年に実際に出版した「セラフィニ写本」「セラフィニ法典」とも呼ばれているものがこの「コデックス・セラフィニアヌス」という百科事典というわけ。彼は1949年にローマで生まれ、最初は建築家であったものの、「コデックス・セラフィニアヌス」によって一躍有名となり、映画や演劇の舞台芸術のデザインなども手がけるようになりました。本の中に描かれている各種デザインについて一貫した世界観というものは存在しませんが、そのすべてが現実世界の精巧なパロディになっているのが特徴です。

あと、上記ページで公開されているのは1983年にアメリカで出版されたバージョンであり、一番最初にイタリアで出版された最初のバージョンほど高価ではありません。この書物についての詳細は海外のWikipediaにも載っています。

なお、昨年出版された廉価版はこちらで購入可能となっており、日本円で1万円程度のようです。

この書物については以下のページでさらに詳しく解説されています。

CODEX SERAPHINIANVS

Serafini's Codex

IMAGES CODEX SERAPHINIANUS

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in アート, Posted by darkhorse

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