「シャイニング」のジャック・ニコルソンをジム・キャリーに置き換えたディープフェイク映像がまるで「完全リメイク」
スタンリー・キューブリック監督の映画「シャイニング」の見所の1つは、俳優ジャック・ニコルソンによる怪演。もし他の俳優が演じていたら、かなり雰囲気の異なる作品になっていそうなのですが、このジャック・ニコルソンの部分をディープフェイク技術を用いて俳優のジム・キャリーに置き換えた映像が登場しました。ジム・キャリーはジャック・ニコルソンとはかなり雰囲気の異なる俳優ですが、表情豊かな俳優だからか置き換えたときの違和感が少なく、まるで「『シャイニング』をジム・キャリー主演で完全にリメイクした作品」のような映像となっています。
「Episode 1 - Concentration」として公開されているのは、主人公ジャック・トランスの小説執筆を妻のウェンディが邪魔してしまい、ジャックが激しく怒るシーンです。
The Shining starring Jim Carrey : Episode 1 - Concentration [DeepFake] - YouTube
このディープフェイク動画に出てくるのと同じ箇所のムービークリップがYouTubeにあり、比較して見ていくことが可能です。
You're Breaking My Concentration! (Full Scene) - YouTube
以下の画像は、上がオリジナル版(ジャック・ニコルソン)で下がディープフェイク版(ジム・キャリー)。ウェンディに声をかけられて手を止めるジャック。引きの絵では違いはほぼわかりません。
キレる前に笑みを浮かべるところでは、ジャック・ニコルソンらしく眉を高く上げた表情が出て、ここではちょっとジム・キャリーとは差が出ています。
激高して原稿を破り捨てるジャック。
その後、ウェンディを下からにらみつけます。
続いては「Episode 2 - The Bat」。バットを持ち自衛するウェンディにジャックが迫っていくシーンです。
The Shining starring Jim Carrey : Episode 2 - The Bat [DeepFake] - YouTube
The Shining (1980) - Are You Concerned About Me? Scene (4/7) | Movieclips - YouTube
ウェンディににじりよっていくジャック。ジャック・ニコルソンもジム・キャリーも、不気味な笑顔を浮かべています。
このシーンのジャックは感情の振れ幅が大きく、演じるジャック・ニコルソンがコロコロと表情を変えるのですが、ディープフェイクで作られたジム・キャリーもそれに負けじと表情を変えていきます。
怒りが頂点に達しているところでは、感情むき出しのジャック・ニコルソンの迫力が勝る印象。
しかし、ときには違和感がほぼゼロになるところも。
ディープフェイクの利用では、FacebookのザッカーバーグCEOに「データの支配」を語らせる映像が2019年6月に登場して話題となりました。
ディープフェイクで人造したFacebookのザッカーバーグCEOが「データの支配」について語るムービーが話題に - GIGAZINE
今回の「シャイニング」の場合、ジャック・ニコルソンの演じた姿を知っている人がそれなりにいるため「すごい」とわかるものになっていますが、もしマイナーな作品だった場合は、差し替えが発生したことに気付かない可能性は十分にありそうです。
なお、ジム・キャリーに差し替えられていないジャック・ニコルソンの怪演が見られる「シャイニング」はAmazonプライムビデオの対象なので、プライム会員なら追加料金なしで視聴可能です。
Amazon.co.jp: シャイニング (字幕版)を観る | Prime Video
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