わずか60秒で自動車のセキュリティを「ハック」して車を盗む手口、誰もが遭遇し得る盗難への対処法とは
特殊な器具を使うことで車体を壊すこともなくメルセデスベンツの車をたった60秒で盗み、そのまま走り去ってしまうという犯行の一部始終がカメラに収められました。
Gone in 60 seconds: Mercedes thieves 'tricked' car to open without key
http://www.ibtimes.co.uk/gone-60-seconds-mercedes-thieves-tricked-car-open-without-key-1648955
闇夜に姿を現した2人の泥棒。ターゲットとなるメルセデスベンツに近寄ります。
すると、泥棒の片方が何やら器具を家の壁に近づけました。これは「リレーボックス」と呼ばれる特殊な機器で、特定の電波を中継する役目を果たします。
この泥棒の手口は次のようなもの。まず、自宅の中に置かれたリモートキーから発せられる微弱な電波をリレーボックスで受信し、増幅してもう一方の泥棒が持つデバイスへと送ります。するとその電波を受信した車両のキーロックシステムが反応し、リモートキーとの間で通信を行おうとします。リレーボックスはその通信を中継することで、実際にはリモートキーは家の中にあるにも関わらず、車両に「いまリモートキーが近くに来た、ドアを解除しなければ」と勘違いさせることで、ドアのロックを解除させてしまうというものです。
泥棒はその後、エンジンの始動にも成功。そのまま走り去ってしまいました。
盗難にかかった時間は1分程度ということで、寝静まった深夜に狙われると気付いて追い払うことは非常に困難。そんな時に有効なのが、ハンドルに取り付けて回転できないようにすることで物理的に運転を防ぐ「ハンドルロック」などのセキュリティグッズです。棒状のハンドルバーであれば数千円で購入できるので手軽に盗難を防止できますが、さらに強烈な見た目を持つ以下のような製品であれば、抑止力は抜群。この他にも、タイヤのホイールをロックすることで走行できなくするグッズなども販売されているので、気になる人はいろいろ探しておくべきかも。また、車は盗まれなくても車上荒らしに遭うことは考えられるので、「車の中には大事なものを置いておかない」という心がけも重要です。
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