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検索結果を年表にして欲しい情報にピンポイントでアクセス可能な検索エンジン「TIMEMAP」を使ってみた


インターネットが登場して数十年が経過した現在、インターネット上にはこれまで存在した情報に加えて日々新しい情報が追加され、古い情報も新しい情報もウェブ上で同時に存在している状態が当たり前になっています。そのため検索エンジンで単語検索をすると、アクセス数の多い古い情報が上位に表示されて新しい情報にたどり着けなかったり、逆に古い情報が知りたいのに新しい情報ばかりが表示されてしまったり、といったことも起こりがち。そんな地層のように積み重なった情報を年表のように表示し、時間軸で検索された単語の情報を見ることができる検索エンジン「TIMEMAP」が2017年10月30日から公開されているので、実際に使ってみました。

TIMEMAP
https://timemap.info/

TIMEMAPのトップページは、上部に検索フォーム、下部にTIMEMAPで検索した結果をグラフ化したものが例示されています。


TIMEMAPは検索エンジンとして検索結果を表示するほか、検索した結果ヒットしたサイトの数を年代別で集計し、ドットマップヒートマップ折れ線グラフといった頻度グラフにすることも可能。


早速検索フォームに単語を打ちこみます。「スマートフォン」と打ち込んでから、右側の「MAPPING」をクリックすると……


「スマートフォン」でヒットしたページが年表形式で表示されました。


「スマートフォン」という単語ではあまりにも検索結果が多いため、年表は2000年から2012年までしか作成されませんでした。さらに最近の結果も表示させたいときは、「次の10000件を取得」をクリック。


何回か「次の10000件を取得」をクリックし続けると、ようやく最新の結果まで表示されました。


もっと年表を詳しくみたいときは、年表の下にある縦の白線をクリック&ドラッグで詳しく見たい範囲へ移動させます。


すると、2本の白線で囲まれた年代の年表が拡大で表示され、その時期に作成されたページの様子をより詳細に見ることができます。


年表をドラッグして動かすと、もっと古い時代も同様に眺めることが可能。次第に古い時代のページへ進んでいくと、まるでネット上で時間旅行をしている気分になります。


年表の左側にある青い丸をクリックすると……


その時期のさらに細かい年表を見ることが可能。


続けて青い丸をクリックすると、どんどん詳細な年表が見られます。


気になったページをクリックすると……


画面右側に該当ページへのリンクと、その下に関連記事が表示されました。


年表の下部には、2000年から2018年にかけての「スマートフォン」でヒットしたページ数がヒートグラフで表されています。


下部に表示するグラフの形はグラフアイコンをクリックすることで自由に変更可能で、折れ線グラフで表すとこんな感じ。


ドットグラフで表すとこうなります。自分が見やすいグラフで、検索した単語がウェブに登場した頻度を知ることができます。


グラフの右側にあるアイコンから、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアでグラフを共有することも可能。


なお、デフォルトの状態ではTIMEMAPで表示されるページは、ネットニュースを取り扱うコンテンツ企業「Impress Watch」のページに限定されています。


記事執筆時点では、TIMEMAPで検索して表示されるウェブページはTIMEMAPの開発に賛同したコンテンツ企業(「Impress Watch」「JPubb」「新書マップ」)のページに限定されていました。いずれも豊富なコンテンツを有しているメディアですが、TIMEMAPではどのメディアのコンテンツを表示させるかを選択できます。画面上部の歯車アイコンをクリックするとメディア選択ページが開き、好きなメディアを選択して年表を作成することが可能。


試しに「JPubb」内コンテンツで作成した年表を表示してみると、「Impress Watch」内コンテンツで作った年表との違いがわかります。


次に「新書マップ」内コンテンツで年表を作成すると、かなり表示される内容が違いました。「Impress Watch」はIT関連のネットニュース、「JPubb」は上場企業や官公庁、自治体のプレスリリースを取り扱うメディア、「新書マップ」は新書の書誌データベースと、それぞれが保持するコンテンツに違いがあるためこのような結果になる模様。


ページ上部の「メディアによる比較」をクリックすると、3つのメディアでの検索結果を一度に表示することも可能。年表だけでなく、グラフにも結果が反映されています。


ちなみに「スマートフォン」の検索結果で一番古いページは、「エプソン、半透過反射型液晶パネルを開発」というものでした。いったいどういうページなのかとクリックしてみると……


画面右側に表示されたリンクをクリックすると……


当時のニュースページが表示されました。サイトの作りからして歴史を感じさせるたたずまいですが、内容も2.6インチで38400画素、262144色表示など、時代を感じさせます。


TIMEMAPでは、複数の単語を一度に検索して年表を表示することもできます。「スマートフォン」「iOS」「Android」という単語で検索してみると、このような年表が作成されました。特に下部のグラフを見ると、「iOS」が頻繁に登場し始めるのが2010年以降なのに対し、「Android」は2008年ごろから登場し始めているのがわかります。


「iOS」と「Android」に共通して言えるのが、ある時点を境に急激にページ数が増加していること。どのようなニュースがきっかけでページ数が急増しているのかを調べると、「iOS」はApple、「Android」はGoogleが携帯電話に搭載する新たなOSを発表したタイミングでした。


折れ線グラフで比較してみると、「Android」のページ数増加スピードに対し、「iOS」はより爆発的にページ数が増加していることがわかります。


「AI」「ディープラーニング」「人工知能」という単語で検索してみると、「AI」と「人工知能」のページ数はほぼシンクロしていることがわかります。英語が日本語かという違いなので、当然と言えば当然。「ディープラーニング」という単語は2014年頃から登場し、2015年あたりでページ数を一気に増加させ、2016年がピークになっています。


他にも「Facebook」「Instagram」「Twitter」と人気のソーシャルメディア間で比較してみたり……


けいおん!」「魔法少女まどか☆マギカ」「ラブライブ!」といった比較を行うことも可能。


TIMEMAPを使うとネット上における物事の歴史や事件が時系列で理解でき、古い時期のニュース記事をあちこち移動しながら物色していると、ネットの海をタイムトラベルしている気分になれました。拡大記事執筆時点ではTIMEMAPで検索できるウェブページはそれほど多くありませんでしたが、物事の話題性や話題になった契機、他の物事との関連を調べるにはうってつけの検索エンジンと言えそうです。

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in レビュー,   ソフトウェア, Posted by log1h_ik

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