宇宙の彼方から届く謎の電波「高速電波バースト」が繰り返し発生していることが判明して宇宙の謎がさらに深まる

By Penn State

2007年に初めて観測された宇宙から届く謎の電波フラッシュ「高速電波バースト(FRB)」は、現代の宇宙科学における謎の一つとして数えられている現象で、その原因については「中性子星から発されたものである」というものから、「地球外生命体が発している電波だ」といったものまで多岐にわたる説が唱えられています。そんな中、2017年1月初頭に確認されていた発生源である矮小銀河から、同様の電波バーストが繰り返し発されていたことがわかりました。

Scientists detect strange repeating radio burst on the other side of the cosmos
https://www.digitaltrends.com/cool-tech/alien-radio-burst/

この高速電波バーストは、地球から30億光年離れた場所に位置している矮小銀河「FRB 121102」から届いているものであることが明らかになっています。FRB 121102は2012年に初めて高速電波バーストが確認された天体で、2015年にも同様の電波バーストが確認されていました。

宇宙からの謎の電波「高速電波バースト」が宇宙のどこで発生していたのかが判明 - GIGAZINE


そして今回、Vishal Gajjar博士はまたもFRB 121102から高速電波バーストが届いていたことを発見しました。Gajjar氏は、地球外生命体を見つけるプロジェクトであるSETI Breakthrough Listenプログラムに参加し、アメリカ・バージニア州にあるグリーンバンク望遠鏡によって行われた観測で得られたデータの中から、高速電波バーストの存在を発見したとのこと。Breakthrough Listenプログラムは、ロシアの富豪ユーリ・ミルナー氏が1億ドル(110億円)の巨費を投じ、理論物理学者のスティーヴン・ホーキング博士や、Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOなども参加する地球型惑星の生命探査プロジェクトの一部を成すものです。


Gajjar氏は、4GHzから8GHzの周波数帯を5時間にわたって観測したところ、15個の新しい高速電波バーストを発見したとのこと。高速電波バーストは、一回あたりの電波の長さが数ミリ秒しかないという極めて短いもので、今回の発見ではその周波数帯が重要なポイントとなっているとのこと。「今回のような高い周波数帯での発見は、FRB 121102が電波を発する仕組みについて再考を促すものとなっています。また、4GHzから8GHzという周波数帯で見つかった周波数構造により、信号源である天体と我々の間に介在する物質について何かを教えてくれるでしょう」とGajjar氏は発見の成果について語っています。

Gajjar氏によると、このように周期的に強い活動を見せる高速電波バーストの存在により、従来考えられてきた「2つのブラックホールの衝突により生じる」という仮説が除外されるとのこと。そこで再び浮上してくるのが、中性子星によるパルサーの存在なのですが、このような強い電波を発するエネルギー源についてはまだまだ謎が多く残されている状態。Gajjar氏は、「信号源が再び活発な状態に入ったということは、信号の原因が天体における大異変である可能性は低くなっています。ただし、他の天体ではこれが理由になっている可能性も残されています」と語っています。

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