Appleのティム・クックCEOが自動車以外も含めた「自律システム」の開発に注力していると発言
By Valery Marchive
Appleが「Uber」やGoogleが後援する「Waymo」の後を追うように自動運転車技術の開発を進めてきたことはもはや公然の事実ですが、、ティム・クックCEOはAppleが目指す先について自動運転車そのもののさらに先があると語っています。
Tim Cook suggests Apple is building autonomous systems for more than cars - The Verge
https://www.theverge.com/2017/8/1/16079902/apple-autonomous-systems-going-beyond-cars
Tim Cook Says Apple is 'Very Focused on Autonomous Systems' - Mac Rumors
https://www.macrumors.com/2017/08/01/apple-ceo-tim-cook-talks-autonomous-systems/
Appleは2014年ごろから秘密裏に自動運転車技術の開発を進めてきたとみられており、2017年6月にはクック氏が自動運転車の開発を正式に認める発言をしています。また、同年4月にはAppleの建物から出てきた自動運転用のセンサーを満載した自動車が目撃されていました。
Apple開発の自動運転車・レクサスRX450hが公道でさっそく激写される - GIGAZINE
アメリカ時間の2017年8月1日に行われた収支報告発表会において、クック氏はAppleが自動運転車技術について強い関心を持っていると語ったうえで、その技術の使い道は自動車にとどまらず、数々の産業分野に及ぶことになると明かしています。
発表会の中でクック氏は「自律システムに関して言えば、Appleはコアテクノロジーの観点からこの技術に非常に注力しています。現在進行中のプロジェクトはいくつもあり、Appleの方針としてこの分野に多くの投資を行っています」と語り、企業として自律システムの分野にリソースを注いでいることを明らかにしています。
またクック氏はこの発表会に先立って、自律システムについて「全てのAIプロジェクトの母」とBloombergのインタビューで語っているとのこと。さらに、「自律システムは複数の分野で活用することが可能です。自動車はその一分野であり、その他にもさまざまな用途がありますが、ここではこれ以上お話しするつもりはありません」と語り、開発中の技術が自動運転車を超えて他の分野にも活用できるという見方を示しています。
その活用方法としては、倉庫内ロボットの制御技術や宅配ドローン、さらには「iPhone修理ロボット」なども考えられる模様。これらの技術を消費者レベルで体験できるかどうかは不透明ですが、最先端のIT業界の主流の1つがAIを使った自律システムの開発であることは間違いなさそうです。
・関連記事
AppleはAI専用チップ「Apple Neural Engine」を開発して自動運転技術やAR分野を拡充の動き - GIGAZINE
Appleが初めて明かすディープラーニングによる人工知能開発秘話 - GIGAZINE
単純な仕掛けで自動運転車の身動きを封じてしまう恐るべきトラップ - GIGAZINE
自動運転車は「グランド・セフト・オート」の中で運転技術を学んでいる - GIGAZINE
Waymoが初の一般市民を対象とした自動運転車の走行テストを開始して参加者を募集中 - GIGAZINE
・関連コンテンツ