19カ月ぶりに「第5世代Surface Pro」をMicrosoftが発表、80%のパーツが刷新され待望のLTEチップが選択可能に
Microsoftが2in1端末Surfaceの新モデル「Surface Pro」を発表しました。実質的にはSurface Pro 4の後継機ですが、「5」というナンバリングは施されず、単に「the new Surface Pro(新しいSurface Pro)」とMicrosoftが呼ぶ第5世代Surface Proは、外観こそ大きな変化がありませんが、内部パーツは着実に進化を遂げています。
Surface Pro – The most versatile Laptop
https://www.microsoft.com/en-us/surface/devices/surface-pro/overview
新型Surface Pro(第5世代Surface Pro)がどんな端末なのかは、以下の公式ムービーで確認できます。
Introducing the new Surface Pro - YouTube
アルミニウム削りだしの筐体は従来のSurface Proシリーズと同様。
Core m3モデルは766gとSurface Pro4と同じですが、Core i5・Core i7モデルはシリーズ史上最軽量になっています。
Dolby Audio Premium対応のフロントファイアリング(前方放射型)スピーカーを搭載。
CPUは第7世代Intel Coreプロセッサー「Kaby Lake」シリーズのCore i7、Core i5、Core m3を搭載します。
バッテリーは13.5時間の連続稼働が可能で、前モデルSurface Pro 4比で50%、iPad Pro比で35%も長時間を実現。Microsoftによると、800個の内部パーツが新設計されたもの。さらに、バッテリーやCPU、メモリなどの部品は、筐体内部の99%のスペースを占めるレベルで、ぎっしりと詰めて配置されているとのこと。
クーリングシステムも改良されました。TDPが4.5Wと超省電力なCore m3モデルだけでなく、TDPが15WのCore i5モデルもファンレス化されました。Core i5と同じTDPが15WのCore i7モデルはGPUにIris Plus Graphics 640を内蔵しているので引き続きファンを搭載します。
これまでは無印Surfaceにのみオプションで用意されていたLTEモデムチップが、ついにSurface Proシリーズにもオプションで追加できることになりました。
リアカメラは800万画素、フロントカメラは500万画素。フロントカメラはもちろん顔認証機能「Windows Hello」をサポートします。
Surfaceのデザインアイコンのキックスタンドも健在。
ヒンジはさらに進化。
最大165度まで開閉できる「Studio Mote(スタジオモード)」に対応しています。
Surface Penも次世代バージョンに進化しました。
デジタイザはもちろんN-trig製。筆圧感知は従来モデルの1024段階に対して、新型Surface Penは4096段階に改良されています。Microsoftによるとレイテンシ(遅延)も21ミリ秒まで改良されており、「筆圧感知で4倍、精度で2倍以上」の進化を遂げているとのこと。
もちろん「Surface Dial」にも対応。Surface Pro 4もSurface Dialをサポートしますが、スタジオモードで使える第5世代Surface ProではディスプレイにSurface Dialを置いて使用できるので、使い勝手は雲泥の差となりそうです。
もちろんタブレットモードでの使用も可能。ペンツールを使った書き込み操作によって、クリエイティブなデザインツールとしてだけでなく、ビジネスツールとしても最適です。
脱着式キーボードには「Surface Laptop」と同様にアルカンターラ素材を採用。
アスペクト比3:2(2736×1824)の12.3インチPixelSenseディスプレイを搭載。10点マルチタッチスクリーンになっています。
Surface Penはマグネットで本体側面にスマートに取り付けられます。ただし、従来のSurface Proシリーズと異なり、Surface Penは付属せずオプション扱いになりました。
各部がブラッシュアップされて内部設計に至ってはほぼ全面刷新となる第5世代Surface Proですが、Type-CのUSBポートをサポートしないという点は従来と同様。Type-CのUSBポートは同じ形状でも、供給できる電力や映像出力機能など異なる仕様が乱立中で、消費者の混乱を避けるためにMicrosoftは今回もType-CのUSBポート採用を見送ったようです。ただし、Type-CをサポートするUSB接続ドングルはオプション品として登場する予定です。
新型のTypeカバー「Signature Type Covers」は4色あり。
第5世代Surface Proは、Core m3・4GBメモリ・128GB SSDのエントリーモデルが799ドル(8万9000円)からで、Core i7・16GBメモリ・1TB SSDの最上位モデルが2699ドル(約30万2000円)。アメリカ・オーストリア・オーストラリア・ベルギー・カナダ・中国・デンマーク・フィンランド・フランス・ドイツ・香港・アイルランド・イタリア・韓国・ルクセンブルク・オランダ・ニュージーランド・ノルウェー・ポーランド・ポルトガル・スペイン・スウェーデン・スイス・台湾・イギリスで2017年6月15日から販売開始予定。日本での発売日は記事作成時点では未定です。
・2017/05/26 12:00 追記
Surface Proの日本での発売も決定しました。発売には2017年6月15日で、販売価格は個人向け10万5800円からで、法人向けが9万3800円からです。
Surface Proの改良点は以下の通り。
【あらゆるシーンで活躍するモバイルPC / SurfacePro】
— Surface Japan (@SurfaceJP) 2017年5月26日
Surface Pro 4 からさらに進化した #SurfacePro 。ヒンジや、丸みを帯びたエッジ、キックスタンドが165度まで開閉可能になるなど、細かな点にも改良が加わっています。 #Surface pic.twitter.com/m3aV9Wcgua
タイプカバーも進化しており、時間の経過とともに風合いがよくなり、色の深みが増して手触りが柔らかくなっていくというAlcantara素材が使用されています。
【 #SurfacePro タイプカバー】
— Surface Japan (@SurfaceJP) 2017年5月26日
新しいタイプカバーは、 Alcantara® 素材を使用し、3色のカラーバリエーション展開。 #Surface pic.twitter.com/7fX2DUNBEA
・関連記事
Microsoftが薄型・軽量・スタイリッシュで安価なノートPC「Surface Laptop」を発表 - GIGAZINE
最高のタブレットは「iPad」ではなく「Surface」という顧客満足度調査 - GIGAZINE
さらに薄く・軽くなったWindows 10搭載のプレミアム・タブレットPC「Surface Pro 4」速攻フォトレビュー - GIGAZINE
「Surface Pro 3」速攻レビュー、世界一薄いIntel Core搭載PCの実力は? - GIGAZINE
Microsoft初のノートPC「Surface Book」のデザインと設計はこうやって開発された - GIGAZINE
Microsoftの「Surface Pro 3」でバッテリー容量が日に日に減少する問題が発生中 - GIGAZINE
Microsoft初のオールインワンPC「Surface Studio」登場、iMacを凌駕する圧倒的スペックと使い勝手を実現 - GIGAZINE
・関連コンテンツ