AppleがiPhoneをWi-Fiルーター経由でワイヤレス充電する技術を開発か
Appleが既存のWi-Fiルーターの周波数を使ってiPhoneのワイヤレス充電を可能にする新技術の特許を出願していたことがわかりました。Appleは「AirMac Extreme」などの自社製ルーターの開発をストップしたと報じられていましたが、開発が再開される可能性も示唆しています。
Wireless Charging and Communications Systems With Dual-Frequency Patch Antennas. United States Patent Application: 0170117754
http://appft.uspto.gov/netacgi/nph-Parser?Sect1=PTO2&Sect2=HITOFF&u=%2Fnetahtml%2FPTO%2Fsearch-adv.html&r=1128&f=G&l=50&d=PG01&s1=(1%2F1.CCLS.+AND+20170427.PD.)&p=23&OS=ccl/1/1+and+pd/4/27/2017&RS=(CCL/1/1+AND+PD/20170427)
Apple investigating wireless charging via Wi-Fi routers, other communications equipment
http://appleinsider.com/articles/17/04/27/apple-investigating-wireless-charging-via-wi-fi-routers-other-communications-equipment
Appleの新しい特許は、iOSデバイスのバッテリーをWi-Fiルーターなどの無線通信リンクを使って充電するというもの。充電に使用可能な周波数帯域は700MHz~2700MHzの携帯電話用周波数や、2.4GHz・5GHzのWi-Fi周波数などが挙げられており、特に60GHzのWiGig周波数(802.11ad)がメインとして使われることを記述しています。ただし、どのようにしてAppleがルーターから十分な電力をデバイスに供給するのかという具体的な説明はされていないようです。
このようなアイデアはAppleが初めてではなく、理論的にはWi-Fi信号、携帯電話基地局の電波、衛星信号から電力を取り出せることが証明されています。しかし、電波の発信源との距離の問題から、取り出せる電力はごくわずかとのこと。Appleの特許技術ではWi-Fiルーターとデバイスの距離がどれくらいなのか不明ですが、Appleの「AirMac Extreme」に搭載されているWiGigビームフォーミングアンテナアレイのような強力な信号を用いるのではないか、とApple Insiderは予想しています。
なお、iPhone 8には無線充電パッド用のスペースが設けられているとリークされたばかりですが、「2017年内に通信周波数ベースのワイヤレス充電が実装される見込みはない」とApple Insiderは指摘しています。ただし、いずれは「家にiPhoneを置いておくだけでWi-Fiの電波からバッテリーが充電される」というような機能がiOSデバイスに搭載されるものと考えられます。
・関連記事
新たな高速無線通信「WiGig(IEEE 802.11ad)」対応のスマートフォンやノートPCが2017年登場へ - GIGAZINE
Appleが写真撮影後にピント合わせ可能な特許を取得、iPhoneへの搭載も可能 - GIGAZINE
4G・Wi-Fi・GPSなどのあらゆる信号を受信できる「液体金属アンテナ」とは? - GIGAZINE
Appleが着脱式レンズの新たな特許を取得、今度はバヨネット式マウント - GIGAZINE
iPhone 8のダミーモデルの写真が登場、極細ベゼル&ホームボタンが撤廃 - GIGAZINE
「iPhone 8」の試作品設計図がリーク、極小ベゼルになった次期iPhoneの予想レンダリング画像も - GIGAZINE
次期iPhone(iPhone 8)はLightningコネクタ廃止でUSB Type-Cと曲面ディスプレイ採用か - GIGAZINE
AppleはiPhone10周年の2017年に3つのモデルをリリース予定 - GIGAZINE
・関連コンテンツ