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世界人口の増加は人類の破滅を導くのか?


世界人口は2016年現在で約73億人となっており、今後も増加傾向にあります。この1世紀の間に世界人口はなんと4倍にまで増加しているのですが、世界人口の増加によって何が起きるのか、ということがアニメーション付きで説明されています。

Overpopulation – The Human Explosion Explained - YouTube


これまでの歴史上で、地球上に今ほど人間が存在したことはありませんでした。


世界人口は1800年に10億人を突破し、1940年に23億人、1970年には37億人になり、2016年現在で74億人へと急上昇しています。


人口の増加スピードは現代になるほど加速しており、この100年間で世界人口は4倍に増加しました。次の1世紀の間に人口はどのように変動するのか、人口の増加は何を意味するのか、ということをKurzgesagtが説明していきます。


将来における人口の増加に伴って起こり得るシナリオとしては、大量の移民の発生や……


スラム街の増加に伴う疫病と汚染の流行


水、食糧、エネルギーを巡る暴力など、さまざまな混乱が起きるかも知れません。


人口の増加は人類の将来を破壊に導くものなのでしょうか。


1960年に人口の増加スピードは今までに例のないレベルに達しました。


これにより、貧困層が際限なく拡大して世界を覆い尽くすというような、世界の終末が語られるようになりました。人口過多問題の誕生です。


このような高い出産率と人口の爆発的な増加は、永久的に継続するわけではありません。人口転換は全部で4つの段階に分けることができ、爆発的な人口増加は第一段階に当たります。


すでにほとんどの先進国は人口転換を経ています。


ヨーロッパで人口の増加が始まったのは18世紀のころ。


当時のヨーロッパは開発途上の時期にあり、公衆衛生・食物・医療の問題に苦しんでいました。


多くの人々が生まれましたが、同様に多くの人々が早死にしてしまうため、人口は増加しません。当時の女性は1人あたり4人~6人の子どもを産みましたが、成人に達することができたのは、そのうちの2人だけというレベル。


そんな中、産業革命が起きたことで、人々の生活に農業革命以来の大きな変化が訪れました。農民が工業製品を生産する労働者になり……


大量生産品が広く普及しました。


科学の発展により、高度な輸送技術、通信手段、医療が発達。


女性の役割も変化を遂げ、選挙権などを持てる社会的地位が確立されました。


このゆるやかな経済進歩は中流階級を生み出しただけでなく、貧困労働層の生活水準を高めました。


このような時期を経て、次に第二段階がスタートします。


食糧供給・衛生・医学の向上により若い人々の死亡率が低下。


人口の爆発的増加が始まります。


1750年に600万人だったイギリスの人口は……


1850年までの100年間で2倍以上となる1500万人に増加しています。


子どもが成人することなく死んでしまう可能性が高い時代では、子孫を残すために出生率が高くなります。


やがて生活水準が向上すると、子どもを失う可能性が低くなり、人口が爆発的に増加するわけです。


すると必然的にたくさんの子どもを産む必要がなくなり。出生率が減少。これに伴い、人口の増加が低速化する第三段階に移行します。


死亡率の低下に伴って出生率も低下するという安定した状態が生まれるようになります。


このようにしてイギリスは人口転換を完了したわけですが、イギリスに遅れてヨーロッパの多くの国でも人口転換が起こりました。


まとめると人口転換の第一段階では、劣悪な環境によって死亡率と出生率が上昇します。


第二段階で生活水準が改善の兆しを見せ、死亡率の低下が始まります。高い出生率はそのままなので、人口は爆発的な増加を始めます。


第三段階では死亡率と出生率は低くなり、人口の爆発的な増加はストップ。


このようにして多くの先進国が人口の増加が安定した最終段階にあるわけですが、なぜ世界人口は増加し続けているのでしょうか。


それは人口が爆発的に増加する第二段階に生まれた人が、大人になってそれぞれ子どもを産んだことに起因しています。


しかし、その子どもたちの出生率は親世代よりも低くなっています。1970年代では1つの家庭に平均して5人の子どもがいましたが、現代では1家庭あたり2.5人です。


世界のほとんどの国はすでに人口転換の最終段階にあるのですが、今後も出生率はさらに低下していくと見られるため、やがて世界人口の急激な増加は収まるものと考えられています。


なお、人口転換の段階的な傾向に例外はなく、どの国でも同じような人口の変動が起きることがわかっています。


先進国では人口の増加が停止する最終段階に至るまでに80年間を要していましたが……


マレーシアと南アフリカは34年、バングラデシュはちょうど20年、イランはたった10年で人口転換を済ませています。


これは先進国による発展途上国の支援が大きく影響していると考えられます。例えば何気なく行った募金が、地球の裏側で人口問題を解決するために役立てられていることになり、爆発的な人口増加を停止させる手助けとなって自分の利益にもなっているわけです。


現代は貧困層が最も少ない時代でもあります。


世界人口の増加はやがて終わるため、終末の予言におびえる心配はありません。また、国連の予測では、世界人口が120億人を突破することはないと発表されています。

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in メモ,   動画, Posted by darkhorse_log

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