危険なUSBメモリが自宅のポストに入れられていることが発覚
By Nick Ames
PCに挿せばたちまちマルウェアに感染してしまう、という危険なUSBメモリが郵便ポストの中で見つかり、オーストラリア・ビクトリア州の警察が地域住民に注意を促しています。
Harmful USB drives found in letterboxes | Victoria Police News
https://www.vicpolicenews.com.au/news/harmful-usb-drives-found-in-letterboxes
Australians are getting mysterious, malware-infested USB drives in the mail
http://www.neowin.net/news/australians-are-getting-mysterious-malware-infested-usb-drives-in-the-mail
オーストラリア・ビクトリア州パケナムのある住宅で、有害なUSBメモリが発見されました。これは住宅の郵便ポストの中に入れられており、現地警察は周辺の住民に対して「USBメモリに注意するように」と注意喚起しています。
このUSBメモリはパケナムの住民からの報告でその存在が明らかになりました。どのように有害なのかというと、同USBメモリをコンピューターに挿すと、端末はマルウェアに感染してしまうそうです。実際にこのUSBメモリを自宅の郵便ポストで発見した人物は、不運にもUSBメモリを自身のPCに挿してしまい、メディア・ストリーミング・サービスを提供しようとする詐欺に遭遇します。その手口や詳細は不明ですが、実際にUSBメモリをPCに挿して不審に思った住民の通報により、「危険なUSBメモリが郵便ポストに入れられている」ということが発覚したというわけです。
実際にポストに投函されていたUSBメモリは以下のようなロゴや文字が何も入っていない非常にシンプルなデザインのもの。
このUSBメモリについて、現地のビクトリア警察はウェブページ上で「非常に危険なもの」と、地域住民に注意喚起しています。
また、同じような事案がフランスでも起きていたことがThe New York Timesの報道で明らかになっています。
Hand-Delivered Hacking: Malicious USBs Left in Mailboxes - The New York Times
http://www.nytimes.com/aponline/2016/09/22/world/asia/ap-as-australia-malicious-memory-sticks.html
The New York Timesによると、2016年7月にジュリアン・アスコットさんは無地の白色封筒を自宅の郵便ポストの中で見つけました。封筒には宛名がないどころか切手すら貼ってなかったそうで、誰かがフランス・ナントにあるジュリアンさんの自宅まで封筒を投函しに来たということになります。
封筒に入っていたのは何の説明書きもないUSBメモリだったそうですが、ジュリアンさんはセキュリティ研究者として働いている人物で、封筒を発見した時から中身を疑っていた、とのこと。最終的にジュリアンさんはUSBメモリをそのまま捨てることにしたそうで、パケナムの事例のようにPCがマルウェアに感染することは回避できたわけですが、「コンピューターからコンピューターへマルウェアの感染を広げていくためにUSBメモリが使用されることはある」とThe New York Timesは報じています。
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