Blizzardの世界を象徴する圧倒的な完成度の「Arthas」ブロンズ像はこうして作られた
ゲーム会社のBlizzard Entertainmentが、台湾・台中にアジアでは初、世界では3作目となるWarcraftのArthasのStatue(銅像)を建造しました。Blizzardゲームの世界を象徴する、全高3メートル、重さ4000ポンド(約1800キログラム)という堂々たるArthas像の製作風景を記録した、メイキングムービーが公開されています。
Forging a Hero - Arthas Statue - Heroes of the Storm - YouTube
真剣なまなざしの先には……
Arthasの精巧な粘土細工。
このような道具を使って、Arthas像の原型が形作られます。
粘度細工を削る作業は慎重そのもの。
少しずつ、粘土が削り取られていきます。
ArthasのStatueの製作を指揮するスティーブ・ワン氏は、「特別な物を生み出したいのです」と語ります。
「Blizzardのゲームの世界で最も象徴的なキャラクターを世に送り出したいのです」と語るのはBlizzardのニック・カーペンター氏。
とてつもなく巨大な石膏は、Arthasがまとうマント。
全高10フィート(約3メートル)、横幅14フィート(約4.3メートル)、重さ4000ポンド(約1800キログラム)という巨大なArthas像は台中で製作されました。
これまでにBlizzard本社の「ORC」、フランス・ヴェルサイユにある「KERRIGAN」に続いて、台湾のチームはArthasの銅像を造りたいと提案したとのこと。
ロウで作られた、鎧を身につける胴体部分の原型。
巨体をつり上げるために、クレーンが必要です。
ワン氏が遠くから指示を与えます。
各パーツの位置やバランスなどが入念にチェックされています。
最後に巨大な剣を合体させれば「Lich King」の原型の完成。
原型の次は鋳物作りのための型枠の製作。
石膏に複雑な模様を写し取ります。
「彼は威圧的で、強く、圧倒的な存在感を持っています」
「Arthasは古典的な『栄光からの堕落』の象徴です。しかし、彼は自分が正しいと信じることをするのであり、たとえ邪悪な者とはいえ英雄なのです」
石膏に浸されたあと……
釜の中へ。
型枠は高温に熱せられます。
「台中の公園に設置されるArthas像は、強い台風でもビクともしないように、4000ポンド(約1800キログラム)という重さになったのです」
未来永劫、朽ち果てることなく存在し続けるためにArthasはブロンズ像として作られますが、ブロンズ像の作り方は古来から変わることがありません。
それは、とてつもない手間暇と労力がかかるもの。作業を楽にするショートカットはどこにもありません。
銅の塊を高温で溶かす作業は……
熱との戦い。
溶かした液体の銅は二人がかりで取り出されます。
型枠に銅を流し込む作業。すべての作業は完璧な物を生み出すために不可欠なプロセスです。
銅が冷えて固まると、石膏の型枠をハンマーで砕く行程。
細かな石膏もブロワーでそぎ落としていきます。
石膏から姿を現したArthas。
肌の質感まで伝わってきます。
グローブもこのリアルさ。
30人以上のスタッフが9カ月間のべ数千時間をかけることでArthasは完成したとのこと。
最後にバーナーであぶられます。
膝の上のドクロ
マントの破れ
ベルトや鎖
カブト
剣
困難な数々の作業を経て、Arthasの気高さや神秘性は生み出されたようです。
Arthasのブロンズ像は、台湾・台中の草悟道(Calligraphy Greenway)に設置され、台中市民だけでなく台湾を訪れる世界中の観光客を出迎えています。
アジアでは初となるBlizzardの理念を象徴する巨大な「Arthas」Statue(銅像)のお披露目イベントに行ってきました - GIGAZINE
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