JPEG画像をロスレスで22％も圧縮できるオープンソースソフト「Lepton」をDropboxがリリース

大量に保存しがちな画像データは、なるべくなら保存するファイルサイズを小さくしておきたいところです。クラウドサービスDropboxが、JPEG画像データを無劣化で平均22％も圧縮できる無料ソフト「Lepton」をリリースしました。Leptonなら「JPEG画像のファイルサイズを小さくしておいて、実際に使うときだけ素早く解凍する」という使い方が可能です。

Lepton image compression: saving 22% losslessly from images at 15MB/s | Dropbox Tech Blog
https://blogs.dropbox.com/tech/2016/07/lepton-image-compression-saving-22-losslessly-from-images-at-15mbs/

クラウドストレージサービスを提供するDropboxは、ユーザーが保存する大量のJPEGデータを、可逆圧縮する必要性に迫られたため、独自に高い圧縮率を持つソフト「Lepton」を開発しました。Leptonを使ってJPEGデータを圧縮した圧縮率の分布は以下の通りで、平均22％もファイルサイズを小さくできるとのこと。

Dropboxは自社サービスで活用しているLeptonをGitHubで公開中。Leptonはオープンソースソフトウェアなので、無料で利用することができます。

GitHub - dropbox/lepton: Lepton is a tool and file format for losslessly compressing JPEGs by an average of 22%.
https://github.com/dropbox/lepton

ということで、さっそくLeptonを使って画像を圧縮してみました。テストで使ったのは以下の写真のオリジナルサイズのもので、ファイルサイズは約6.5MBありました。

LinuxでLeptonプログラムを実行して、「lepton-sample.jpg」というファイルを「lepton-sample.lep」というファイルに圧縮します。

わずか数秒で圧縮完了。ファイルサイズは約5.3MBになり圧縮率は81.9％と約18％もファイルサイズが小さくなりました。

続いて、圧縮したファイル「lepton-sample.lep」を解凍して、「original.jpg」というJPEGファイルに戻してみます。

数秒で解凍完了。

元のファイルと解凍してできたファイルを見比べると、当然ながら同じ画像が表示されました。

ファイルサイズを比べてもまったく同じでした。

Leptonは、JPEG画像を平均22％も圧縮することができ、圧縮・解凍スピードも非常に速いため、すでにDropboxはサービス内で実用化しているとのこと。Dropboxに保存された160億枚ものJPEGデータを、順次、Leptonで圧縮している最中だそうです。