今いる場所に応じてスマホにインストールすべきアプリやウェブサイトを提示するAndroid新機能「Nearby」をGoogleがリリース
Googleはアメリカ時間の2016年6月9日、Androidの新機能である「Nearby」をリリースしました。この機能は端末に搭載されているBluetoothやGPSの位置情報を利用することで、ユーザーがその時にいる場所で役立つであろうアプリやウェブサイトを自動的に提示することが可能です。
Official Android Blog: Introducing Nearby: A new way to discover the things around you
https://android.googleblog.com/2016/06/introducing-nearby-new-way-to-discover.html
Google Developers Blog: Surface new proximity-based experiences to users with Nearby
https://developers.googleblog.com/2016/06/surface-new-proximity-based-experiences.html
日本語で「この近く」という意味の名前を持つNearbyは、その場に応じた情報をユーザーの手元に届けることが可能な通知機能です。Androidのアプリを提供しているPlay Storeには数百万とも言われるアプリが配布されていますが、その中からリアルタイムで必要なものを即座に見つけることは難しいもの。例えば、お店で商品を選んでいるときにバーコードを読み取り、その商品のレビューを閲覧できるアプリを探したり、美術館で作品を鑑賞しているときに音声ガイドを行ってくれるアプリが配布されていたとしても、ユーザーがそのことに気づいていないこともよくあるものです。
Nearbyはそういった機会を逃すことがないように、ユーザーに役に立ちそうなアプリやウェブサイトをスマートフォンやタブレットの画面に通知してくれる機能というわけです。Googleのブログでは、Nearbyの使用ケースとして以下のような状況が挙げられています。
・店頭で写真をプリントできる店舗を訪れた時に、専用の写真アップロード用アプリを提示する
・ノートルダム大学の歴史的建造物を探索する
・ロサンゼルスにある美術館「The Broad」を訪れた際に、オーディオツアーをダウンロードする
・空港で出入国検査を通過するときに、そこが対応する空港である場合にはスマートフォンで出入国審査が可能なアプリ「Mobile Passport」をダウンロードさせ、列に並ばずに税関手続きを済ませる
・飛行機に乗る前に、無料で機内エンターテインメントが利用できるユナイテッド航空のスマートフォンアプリをダウンロードする
例えば、ユナイテッド航空のアプリを通知する画面はこんな感じ。表示された通知をタップすることで、アプリをインストールできる画面に移動できるようになっています。
また、端末の付近にChromecastやAndroid Wearがある場合には画面に以下のような通知が表示され、タップするだけでセットアップを行えるという機能も備わっています。
NearbyはBluetoothを使ったiBeaconやPhysical Webの機器から信号やURLを受信して情報を画面に表示させる仕組みとなっており、アプリ「Google Play開発者サービス」のアップデートに含まれる形で提供が開始されるとのこと。また、Nearbyを使用できるのはAndroid 4.4 KitKat以上を搭載した端末となっています。
・関連記事
バスに乗っているとスマホに目的地の情報が届く新技術 - GIGAZINE
「iBeacon」をワイヤレスジャパン2014の会場で実際に体験してきました - GIGAZINE
iOS 7の近距離通信iBeaconを使った新しいターゲットマーケティング手法が続々と登場 - GIGAZINE
Googleマップを使った新広告システム「Google Here」計画が頓挫 - GIGAZINE
・関連コンテンツ