超高画質・高音質の8Kスーパーハイビジョンを再生できる「8K PC」のスペックが判明
2016年5月26日(木)から29日(日)まで一般公開されているNHK技研公開2016の会場ではフルスペック8Kスーパーハイビジョンを再生できる「8K PC」が実働展示されているのですが、そのスペックが明らかにされていました。
NHK技研公開2016 〜進化が続く放送技術をご体感ください〜
https://www.nhk.or.jp/strl/open2016/
展示会場の片隅に置かれていた85インチ8Kディスプレイと再生用に使われている「8K PC」など。さらに、22.2マルチチャンネル音響用のアンプやスピーカーなども接続されており、フルスペック8Kスーパーハイビジョンを余すことなく再生できる環境が整えられています。
接続の様子がよく見えるように背面を向けて置かれている8K PC。「8K映像出力」で示されたグラフィックカードにはDisplayPortケーブルが4本ささっており、全て8Kディスプレイに接続されています。ケーブルは1本あたり4K映像を転送できるので、「8K=4K×4」という計算どおりに4K映像を4本のケーブルで転送していることがわかります。また、その下にある「22.2音響出力」の部分にはDisplayPortケーブルが3本ささっており、別で設置された3台のAVアンプに1本ずつ入力されているとのこと。
そして、会場に置いてあったスペック表に書かれていた内容がコレ。実はかなりのハイスペックマシンであることがわかります。
8K PCのスペック
CPU:Intel Xeon E5-2680v3 2.5GHz×2 (24コア)
メモリ:64GB
グラフィック:NVIDIA Quadro M6000 (映像出力用)
サウンド:NVIDIA Quadro M4000 (音声出力用)
8K Playerソフトウェア等
・8K video HEVC Main10
ビットレート 120~130Mbps (Average)
・22.2ch Audio MPEG-4 AAC-LC
ビットレート 1Mbps (Average)
(8Kの放送で使われている圧縮方法と同じ)
CPUのIntel Xeon E5-2680v3は市場価格が約25万円で、グラフィックカードのNVIDIA Quadro M6000に至っては60万円台というもの。これに3台のAVアンプや24本のスピーカー、そして8Kディスプレイをそろえることになると、考えるのも恐ろしいほどの予算に達してしまうことになりそう。
このシステムのメリットは、Kinectのような深度センサーと組み合わせることでインタラクティブなコンテンツを8K画質で提供できるところにあるとのこと。また、かなりの金額に達しそうなシステム構成ですが、これも今後数年の技術革新で飛躍的に下落することも想像できないわけではなさそう。いつこのようなシステムが誰にでも手に入るようになるのか、気になるところです。
・関連記事
4Kテレビの4倍の情報量+さらなる高画質・高音質を実現する「フルスペック8Kスーパーハイビジョン」をNHK技研公開2016で見てきました - GIGAZINE
音像の圧倒的な臨場感を自由自在にコントロールできる「22.2マルチチャンネル音響」の実力をNHK技研公開2016で体験してきました - GIGAZINE
スーパーハイビジョン(8K)映像を既存のCATV網で配信可能な技術が登場、伝送実験に世界初成功 - GIGAZINE
・関連コンテンツ