両手で「パン!」とするだけで自動で机に帰還する「INTELLIGENT PARKING CHAIR」を日産が開発

自動運転車を開発中の日産自動車が、手をたたくと自動で元の位置に帰って行くイス「INTELLIGENT PARKING CHAIR」を開発しました。自動運転につながる未来の技術を具現化したINTELLIGENT PARKING CHAIRは、思ったよりも実用的なハードウェアに仕上がっています。
自動で"駐車"するイス「INTELLIGENT PARKING CHAIR」がどんなイスなのかは、以下のムービーを見れば一発で理解できます。
INTELLIGENT PARKING CHAIR | Inspired by NISSAN #技術の日産 - YouTube

イスに向かって手をたたくと……

自動的にイスが動き出しました。

会議室で手を「パン!」

イスは一斉に机の下に移動。

戸締まりを確認したら、両手で「パン!」

雑然としていたイスたちは、一斉に定位置に戻り、オフィスが整然とした状態に。これは気持ち良さそうです。

この自動で机の下に戻るイスを開発したのは自動車メーカーの日産。

その名も「INTELLIGENT PARKING CHAIR」

INTELLIGENT PARKING CHAIRは日産の自動駐車技術「Intelligent Parking Assist(インテリジェントパーキングアシスト)」をもとに開発された技術。

インテリジェントパーキングアシストはその名の通り駐車のときのハンドル操作を自動で行ってくれる技術で、すでにエクストレイルで実用化されています。

駐車場所を確認して自動的にハンドルが回って……

駐車完了。INTELLIGENT PARKING CHAIRはインテリジェントパーキングアシストゆずりの機能を持ったスマート家具というわけです。

INTELLIGENT PARKING CHAIRの開発経緯については以下のムービーで説明されています。
【メイキング】INTELLIGENT PARKING CHAIR | Inspired by NISSAN - YouTube

ルンバにイスが生えたようなINTELLIGENT PARKING CHAIR。ローラーを内蔵した脚部が自動操縦で360度移動できる仕組みになっています。

この設計の背景にある技術が「インテリジェントパーキングアシスト」

これは、ハンドルが自動で動いて駐車してくれる技術。

駐車が苦手な人だけでなく……

ロングドライブなどで疲れたときにもとても便利とのこと。

この自動駐車技術の便利さをより多くの人に知ってもらいたいという思いから、INTELLIGENT PARKING CHAIRは開発されました。

インテリジェントパーキングアシストに触発されて生まれたINTELLIGENT PARKING CHAIR。

手作業で作られています。


使い方は、インテリジェントパーキングアシストと同じ。まずは、「駐車位置」を設定。

イスの位置は部屋の4隅に取り付けられたモーションカメラで読み取ります。

モーションカメラからWi-Fiを使ってINTELLIGENT PARKING CHAIRに元の場所に戻るよう指示できるようプログラム制御されているとのこと。

日産の自動運転車に対する姿勢は「ドライブする楽しみはそのままにして、単調で退屈な運転をなくしていく」というもの。

これは、自動車を単なる移動体ではなく「ドライブする楽しみや喜びを与えてくれるモノ」として捉える考えで、Googleなどの自動運転車を開発する多くのIT企業とは異なる、自動車メーカーならではの考え方です。

自動運転技術につながる技術であるインテリジェントパーキングアシストをより身近に体感してもらうという目的がINTELLIGENT PARKING CHAIRにはあるそうです。

自動運転車開発に取り組む日産はインテリジェントパーキングアシストを「自動運転につながる技術」と位置づけています。この自動運転技術につながる技術の芽を体感できるのがINTELLIGENT PARKING CHAIRというわけで、日産は、INTELLIGENT PARKING CHAIRを2016年2月19日(金)から2月23日(火)まで日産グローバル本社のギャラリー1階で公開予定。

INTELLIGENT PARKING CHAIRは「技術の日産が、人生を面白くする。」というコーポレートメッセージを具現化したハードウェアとなっています。

・関連記事
自動運転ができる日産の電気自動車「NSC-2015」が人を乗せずに走り回る様子を撮影したムービー - GIGAZINE
日産が交差点・隣接レーン・駐車場をバックで出る際などに「ぶつからない車」を開発、世界初公開へ - GIGAZINE
水と空気で走れる電気自動車が2017年頃にルノー・日産から実用化の見通し - GIGAZINE
全自動運転車時代の到来でドライビングコクピットはどう変わるのか、「日産IDSコンセプト」の提案はこんな感じ - GIGAZINE
GT-Rのエンジンを積んで5000万円のぶっ飛び価格だった日産「ジュークR」が2.0に進化 - GIGAZINE
日産が汚れが付かない自動車を開発 - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in 動画, ハードウェア, 乗り物, Posted by darkhorse_log
You can read the machine translated English article Nissan develops "INTELLIGENT PARKING CHA….







